「休みの日くらい子どもと遊んで」と言われて不機嫌になる夫の心理
PHPオンライン衆知 / 2024年8月1日 12時0分
夫に家事やちょっとした用事はこなしてほしい、でもうるさく言うとモラハラまがいのことを言われて、クタクタもうゲッソリ...。
そんな悩みに「ダメ夫」を「神夫」に変えた夫婦問題カウンセラーの河村陽子氏が、「夫婦関係修復メソッド」でお応えいたします。
※本稿は、河村陽子著『うちの夫を「神夫」に変える方法』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
「子どもと遊んで」と言わない
男性は何に関しても押し付けられることが大嫌いです。それがたとえ愛するわが子に関することであっても、「義務感」の3文字が脳内に点滅した途端に逃げたくなります。だから、「休みの日ぐらい子どもと遊んでよ」と妻に言われて腰を上げるのは、何とも気分が悪いのです。
私たちだって、ちょっと頼んだだけなのに夫に苦虫を噛みつぶしたような顔をされたら不愉快ですよね。ヘタをすると、間に入った子どもにまでイヤな思いをさせてしまうかも。そんなこと、絶対に避けたいですよね?
夫に義務感を抱かせずに子どもと遊んでもらうには、常日頃からの仕込みが大事です。夫が珍しく子どもを公園に連れ出してくれた日や、一緒にゲームで対戦してくれた日など、遊んでくれた翌日がチャンス。ここを逃してはいけません。
「パパと遊んだらすっごく楽しかったって、あの子、とっても喜んでいたわよ〜」と、キラッキラの笑顔で夫に伝えるのです。
ここでポイントになるのは、子どもがいる前で言わないこと。同じ家の中に住んでいる家族ですが、「自分に関する噂話」として夫に聞かせるのがいいのです。人って直接ほめられるのも好きですけれど、自分のいい評価を自分のいない場所で、ほかの人が口にしていた、と知るとさらにうれしくなりますから。
意外と「わかっていない」
男性の「わかってる」と女性の「わかってる」はまったく違うと肝に銘じましょう。「夫には伝えたし、わかっているはず」と思っていると、突然、足をすくわれることになります。
たとえば、年末に夫の実家に集まるという家族の恒例行事があったとします。でも夫は直前まで仕事をしなければならない。そんなとき、あなたが夫に「12月31日、〇時に実家に集合ね。お義兄さんの家族も参加するからね」と伝えると、夫は「わかってるよ。毎年のことじゃん」などと答えます。
この時、夫がわかっているのは「12月31日、〇時に実家」という基本情報だけです。そこに行けばいいんだな、と。それに反して私たち妻は、「お土産を持っていかないと」とか、「お義母さん、何か買ってきてほしいものがあるんじゃないかな」とか、「お手伝いすることになるから動きやすい服装で行こう」とか、頭の中でありとあらゆる考えを巡らせています。
ところが、男性はこういったことにはまったく思考が及びません。「毎年、お義父さんの好きな銘柄のお酒を買ってきてって頼んでるから、今年も買ってきてくれるわよね」などとアテにするのはとてもリスキーです。まず絶対に買ってこないですよ(笑)。
「どうせ〇〇なんでしょ?」はNG
夫のちょっとした言動がきっかけで、「夫は私のことを粗末に扱っている」「私はないがしろにされている」「私、夫にとっていったい何なんだろう?」というようにネガティブな思考が持ち前のボキャブラリーを伴って猛スピードで進むと、ついには夫に、「どうせあなたにとって私は家政婦なんでしょ?」なんて言葉をぶつけてしまいがちです。
これはもう絶対に嫌われるし、最初は怒っていなかったとしても、言われているうちに夫は必ず怒り出してしまいます。
男性は決めつけられることが大嫌いですから、「どうせ〇〇なんでしょ?」には猛反発するのです。いわばトップオブNGワードに輝く(?)セリフ。絶対に言ってはダメです!「どうせ」を言う女性は男性にとってどんどんうっとうしい存在になり、魅力が感じられなくなってしまいます。
しかも、怖いのが「どうせ私は家政婦なんでしょ?」と言われた夫は、本当にあなたを家政婦だと思うようになることです。少なくとも「僕のかわいい奥さん」とは思わなくなる。
人って、言われた通りの思考になるのです。そんなの耐えられませんよね?だから私たちは自分を下げるような発言をしてはいけません。
「〇〇って思っているんでしょ?」もNG
これは前項の「どうせ〇〇なんでしょ?」とコンビのようなNGセリフです。女性特有の表現ともいえるでしょう。
基本的に男性には、「相手がこう思っているのでは?」という思考に乏しいという特徴があります。女性の扱いに慣れた男性だと、そういう思考も一種の手札として持っていたりするのですが、大多数の男性はそうではありません。だから私たち女性は、「ちっとも私の気持ちをわかってくれない!」と、しょっちゅう不満を抱えてしまうんですね。
私たち女性は過去に生きています。夫が何を言ったか、どんな行動をしたか、そのときの表情や声音、それによって自分はどう感じたか......などなどが時系列メモとしてビシッと頭の中に入っています。そして、自分が傷つけられた記憶には目立つ色でアンダーラインが引かれています。いい思い出より、悲しかったこと、つらかったことを鮮明に覚えているのです。
そのデータを元にして、「夫の表情からして、絶対こう考えているに違いない」と決めつけ、「〇〇って思っているんでしょ?」と言ってしまう。それと同時に夫の反応も見ています。1つの噓も見逃さないぞ!の勢いで。いやぁ、私自身もそうだったりするのですが、恐ろしいですねぇ、女って(笑)。
対する夫はというと、「〇〇って思っているんでしょ?」のセリフをそのまんま受け取るだけです。
何度も言いますが、男性は決めつけられるのが大嫌いですから、「いや、俺はそんなこと思ってないし。勝手に決めんなよ」と心を閉ざしてしまうのです。まったくお互いいいことがないですよね。
女性は気持ちを察してほしい生き物です。端々にヒントを忍ばせるつもりで、皆まで言わず、期待をのせて話します。
「うるさい女だと思ってるんでしょ?」は、「そんなこと思ってないよ。お前がいろいろ言ってくれるのが、俺、いつもありがたいと思ってる」と言われたいから。
「お金が目当てだと思ってるんでしょ?」は、「そんなわけないじゃないか。大切な奥さんなんだから」と言われたいから。
どちらも期待の表れなんですね。しかし、男性にはそんなこと通じません。何かを察したとしても、カマをかけられているように感じて不愉快になるだけです。
とくに「お金目当て」のほうは、さながら夫婦関係を破壊する爆弾です。夫があなたを「金目当ての女」と認識し、自分は金ヅルなのかとうんざりし、夫婦関係はどんどんギクシャクしていきます。絶対に口にしないでくださいね。
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