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M-1王者・髙比良くるまさんが漫才を過剰考察 “楽して稼ぐ”若手芸人への本音

PHPオンライン衆知 / 2024年11月9日 8時0分

令和ロマン 髙比良くるま

お笑いコンビ・令和ロマンの髙比良くるまさん初の著書『漫才過剰考察』が、11月8日、辰巳出版より発売された。2015年から昨年のM-1、さらには2024年のM-1予想に至るまでくるまさんが漫才について考え尽くした一冊になっている。

HMV&BOOKS SHIBUYAで行われた出版記念イベントに自身も登壇し、執筆の裏側や、お笑い界の未来像など、率直な思いを語った。

 

活字の苦手な人でも読める本に

「活字を読むのが苦手な人間なので、同じような人でも読めるような本にしました」とくるまさん。執筆にあたっては、まず話し言葉で内容を語り、それを文字に起こすという手法を採用。

「一瞬かっこつけて新書みたいに書いてみようと思ったんですが、下手くそで恥ずかしくなっちゃって」と苦笑しながら、担当者との対話を通じて原稿を作り上げていった過程を明かした。

「人生で一番しんどかった」と振り返る執筆期間。M-1優勝後の多忙なスケジュールの合間を縫っての作業となったが、お笑い界のトレンドの変化に合わせて何度も修正を重ねたという。

今回の企画の元になったWEBメディア「コレカラ」での連載執筆を決めた理由については、コロナ禍での危機感を挙げた。「再び舞台が無くなる日が来るかもしれない。そう考えたとき、舞台以外の仕事もできるようになっておかないと」と説明。また、連載を始めた28、29歳の頃に感じた「さすがに活字が書けないのは恥ずかしい」という思いも影響したという。しかし自身の文章力については「まだ勉強が足りない」と評し「しばらくやめます。40歳とかから文章は再開しようかな」と本音を語った。

 

もしM-1グランプリの運営に携わるなら

M-1グランプリの運営に携わることになったらどうするかと問われると、くるまさんは斬新な改革案を提示。「従来の審査方式を変え、各審査員が独自のベスト3を選出し、その平均順位で決めるという方式も面白いかもしれない」と独自の持論を展開。「ガチすぎます?そこまで考えなくていいかな」と会場を湧かせつつも、評価は点数でなくてもいいと意見を述べた。

2023年のM-1について「お金を稼ぎたいというよりも、純粋にM-1で優勝したいという芸人が増えてきた。それがピークに達した大会だった」と分析。自身の2度目の挑戦については「前年の優勝者が出場することで、皆さんがどういう気持ちになるか考えてほしい」と、本書での考察に言及した。

今年のM-1で気になる芸人について聞かれると、「真面目に二冠を目指しているコロコロチキチキペッパーズにもっと注目してほしい」と同コンビへの応援の気持ちを語った。

 

先輩芸人からもらったエール

漫才過剰考察 髙比良くるま著

先輩芸人の博多華丸・大吉、博多大吉さんからは「こんな本を出すのはやめなさい」と諭されたエピソードも披露。「でも皆さん、買うって言ってくれて嬉しい」と笑顔を見せた。

本書の特徴的なコンテンツとして、霜降り明星・粗品さんとの対談も収録。二人の対談は、これまでも何度かオファーがありつつも断っていたが「くるまの本だったら」と粗品さんが了承してくれ実現したという。粗品さんが語ることの少ない自身のお笑いについて、またそれぞれのお笑い観の違いがわかる会話文が2万字にわたって記録されている。

 

メディアの多様化時代における漫才の展望

若手芸人のSNSやYouTube進出について「楽をしたい、楽して稼ぎたいというのは当然。全然下に見たりはしていない」と理解を示す一方で、「漫才が得意で漫才をやってきた人間として、漫才をする後輩が増えてくれたら嬉しい」と本音を語った。

漫才の未来について「仕組みからどうこうしようということではなく、例えば僕らが人気を得て、漫才を見ていない若者世代にタレントやYouTuberとして知ってもらい、そこから劇場に足を運んでもらうしかない」と持論を展開。「漫才の会社である吉本興業がある限り、漫才は不滅だなと思います」とドヤ顔で締めくくり会場に笑いを誘った。

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