医師が実践している「自律神経を整える」5つの朝のルーティン
PHPオンライン衆知 / 2025年1月23日 12時0分
生活スタイルの変化は、自律神経を乱して体調を崩す原因になるといいます。順天堂大学医学部教授の小林弘幸さんが実践している「自律神経を整える朝の過ごし方」について、書籍『老いが逃げていく10の習慣』よりご紹介します。
※本稿は、小林弘幸著『老いが逃げていく10の習慣』(講談社)の一部を再編集したものです。
自律神経は毎日同じが好き
自律神経を整えるためには、規則正しい生活が一番です。規則正しい生活とは、毎日同じ時間に起きて、同じ時間に食事をして、同じ時間に眠る、つまり時間を決めて暮らすことです。なぜなら、この生活リズムこそ、自律神経のリズムだからです。
中でも特に大切なのが寝る時間と起きる時間です。この2つが生活リズムのカギを握っています。その理由を説明するためには、少し時間をさかのぼる必要があります。
自律神経は、まだ人類が狩猟生活をしていた時代から、生命維持システムとして機能していました。朝、日の出とともに獲物を追うモードとなり、夜、日が暮れたらしっかり休めるモードへ、うまく切り替わるように、太古の昔から交感神経と副交感神経は機能してきました。ですから、文明が進化して夜でも煌々と明かりが灯っている現代は、そもそも自律神経を乱しやすい時代なのです。
定年後、生活スタイルが変わったのをきっかけに体調を崩す人が多いのは、規則正しい生活をしなくなることが要因の一つです。毎朝同じ時間に起きて同じ時間に出勤していた生活から、特に予定のない毎日になると、時間を見失いがちだからです。
では夜寝る時間と朝起きる時間、どちらから変えていくのがよいかといえば、まずすべきことは早起きです。朝早く起きられれば、夜も自然と眠くなるので、無理なく整えられるからです。朝起きる時間がずれ込んでいるな、という認識のある方は、意識して戻すようにしましょう。
ただ、自律神経は毎日同じが好きですから、極端な変化にはついていけません。毎日30分ずつ早めていくぐらいの気持ちで、気長に取り組むことが成功の秘訣です。30分でもきついなと思う方は、15分からはじめてみましょう。少しずつの変化なら、自律神経も対応できます。
また、疲れたとき寝だめをしよう、という方もいらっしゃいますが、若いころならまだしも、50歳以上の寝だめは生活リズムを乱すだけなので、おすすめできません。
若いころは私も寝だめに挑戦したことがありますが、今は必ず毎日同じ時間に起きています。疲れていて多めに睡眠をとりたいなら、早めに休んで同じ時間に起きるよう心がけましょう。
朝の過ごし方が一日を決める
以前、田原総一朗さんと「老い」をテーマに対談をさせていただいた際、「朝起きたときに何か不安があると退化する一方だ」とおっしゃっていたのを覚えています。朝の過ごし方は一番大事です。時間を決めて暮らすためには、ルーティンを決めておくとよいと思います。私が実際にやっている朝のルーティンを5つご紹介します。
①朝起きたらカーテンをあけて朝日を浴びる
朝日を浴びると体内時計がリセットされ、その瞬間から自律神経が活性化します。これでまず一日のスタートのリズムが整います。朝日を浴びながら深呼吸をしましょう。脳内で幸せホルモン・セロトニンが生成されます。セロトニンは、夜には睡眠ホルモン・メラトニンの材料になるので、朝日を浴びることはよい眠りにもつながります。
②うがいをしてコップ一杯の水を飲む
うがいをして、寝ている間に口の中にたまった雑菌を洗い流してから、水を飲みます。朝一杯の水を飲むことで、自律神経とリンクしている胃腸の神経が刺激され、自律神経の働きがよくなり、一日のスタートボタンを押してくれます。
③体重計に乗る
朝起き抜けは一番体重が軽い時間です。私は毎朝チェックして、高校時代から変わらない体重をキープしています。体重の変動は、ベスト体重からプラスマイナス2kg以内に留めるようにしましょう。もし2kg以上変化していたら何らかの改善が必要です。
④軽めの運動をする
私はジムへ行きますが、スクワットなど軽い運動を習慣にするとよいでしょう。
⑤朝食をとる
決まった時間にとるよう心がけましょう。朝日を浴びて、朝食をとることで体内時計がリセットされ、自律神経が活性化します。私は亜麻仁油をスプーン一杯飲みます。腸をコーティングして流れをよくしてくれるので、便秘がちな高齢の方にはおすすめです。亜麻仁油でなくともオリーブ油を、野菜やトーストにかけて食べることも同じ効果があります。
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