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KDDIによるローソンTOBで共通ポイントのdポイントとPontaポイントはどうなる?(菊地崇仁)

ポイ探ニュース / 2024年2月10日 6時5分

KDDIがローソンTOBを発表し、筆者にもポイントに関する取材が来ている。

今回の発表ではローソンの株を三菱商事とKDDIのそれぞれが50%を保有する事になるようだ。

「三菱商事・KDDI・ローソン、資本業務提携契約を締結」のニュースリリースより

「三菱商事・KDDI・ローソン、資本業務提携契約を締結」のニュースリリースより

このTOBによってローソンでのポイントがどうなるのか。

au関連サービスで差を付ける?

会見では、dポイントはそのまま継続のような事が言われていたが、今後ローソンでのポイントがどうなっていくのかを考えて見たい。

Pontaポイントを運営するロイヤリティ マーケティングの株主を調べると以下のようになっている。

株主 比率
三菱商事 22.37%
ローソン 20.00%
KDDI 20.00%
リクルート 15.00%
日本航空 15.00%
三菱UFJ銀行 5.00%
ゲオホールディングス 2.63%

三菱商事、ローソン、KDDIで60%以上ロイヤリティ マーケティングの株を保有しており、ローソンの株を三菱商事とKDDIが保有することになると、やはりPontaポイントを優遇することは十分に考えられる。

ポイントカードとしてdポイント、Pontaポイントをローソンで付与レートを変更したり、ポイントの使い道に差を付けるようなことはないと思われるが、au関連サービスとの連携でおトクになるサービスを開始するのではないだろうか。

例えば、ローソンでau PAYを利用すればPontaポイントが○倍たまる、auユーザーのみau PAYで利用できるローソンクーポンを配布する(ソフトバンクユーザー限定のPayPayクーポン「スーパーPayPayクーポン」のイメージ)、auマネ活プランでローソン利用特典を追加するなど、au関連サービスと連携した特典を追加し、ローソンを起点にauユーザーになってもらう、au関連サービスを使ってもらという事が考えられる。

ローソン銀行ATMを有効活用

また、ローソンが95%株を持っているローソン銀行とau関連サービスの組み合わせもありそうだ。ローソン銀行ATMでは、auじぶん銀行の入出金はauじぶん銀行のステージに応じて無料で利用できる回数は異なるが、auじぶん銀行のユーザーであればステージにかかわらず何度でも入出金を無料にすることもできるだろう。

ローソン銀行ATMの活用が、今後au関連サービスを充実させられるかどうかの鍵になるかもしれない。

特定クレカを排除する?

現在、セブン-イレブンやローソンではクレカでのポイント還元合戦が始まっており、三菱UFJカードは最大19%還元(キャンペーン中、終了後は最大14%還元の予定)、三井住友カードは最大20%還元、SAISON GOLD Premiumでは5%など、コンビニで特定のクレカを利用すると非常におトクだ。

ただし、これらのコンビニでおトクなクレカはファミリーマートだけが対象外。

コンビニでポイント還元が高くなるカードでは、JQ CARDセゾンGOLDやAmazon Mastercardはファミリーマートも対象となるため、2.5%程度まではOKなのだろう。

ローソン セブン-イレブン ファミリーマート
Oliveのスマホでタッチ決済など 最大20% 最大20% ─(2022年12月廃止)
三菱UFJカード 最大19% 最大19%
SAISON GOLD Premium 最大5% 最大5%
JQ CARDセゾンGOLD 2.5% 2.5% 2.5%
Amazon Mastercard 1.5% 1.5% 1.5%

超高還元のカードを排除する理由は、おそらく、ファミペイがあるためだ。ファミペイはファミリーマートのアプリとなり、ポイントカード+クーポン+決済を1つのアプリで利用することができる。

ファミペイを普及させ、ファミリーマートではファミペイを使ってもらうため、超高還元になるクレカは排除しているのではないだろうか。

もし、ローソンがau PAYに何らかの特典を付けた場合、ファミリーマートのようにおトクなクレカを排除するのだろうか。

ポイントカードの原資はローソンが負担しているが、超高還元のクレカはローソン負担はないはず(決済手数料は負担)。排除するよりも、積極的に使ってもらった方が集客につながり、さらにクレカの還元率が高いため、利用額もアップすると思われる。

従って、ローソンとしては超高還元のクレカは、そのまま継続するのではと考えている。

将来dポイントが排除されたとしても

高還元率のクレカによる送客効果が高い場合、dポイントカードは将来的に排除していく可能性はあるだろう。

マクドナルドが共通ポイントカードを廃止しており、共通ポイントカードの効果はそれほどでもないと判断した結果ではないだろうか。

実は、コンビニでポイント還元率が高くなるクレカはマクドナルドも対象となっている場合もある。

マクドナルド
Oliveのスマホでタッチ決済など 最大20%
三菱UFJカード
SAISON GOLD Premium 最大5%
JQ CARDセゾンGOLD
Amazon Mastercard

これらの決済ツールによる還元での集客効果が高ければ、コスト負担となる共通ポイントは排除しても良い。

従って、ローソンでもマクドナルドと同様の判断があれば、Pontaは残すにしろ、将来的にdポイントは排除していく事は考えられるだろう。

では、ローソンでdポイントが排除されると、dポイントは共通ポイントとして劣勢になるのだろうか。

接触率の高いコンビニで共通ポイントが使えなくなると、その共通ポイントはかなり弱いと感じてしまう。しかし、現在、複数のコンビニで利用できる共通ポイントはdポイントだけとなり、将来、ローソンでdポイントが使えなくなったとしても、それほどダメージはないのではと考えている。

コンビニ 共通ポイント
ローソン Pontaポイント、dポイント
ファミリーマート Tポイント、dポイント、楽天ポイント

 


ローソンは、ファミリーマートとサークルKサンクスの統合で、店舗数では業界3位に転落。それを機に、Pontaポイントとdポイントのマルチポイント制を採用したり、○○ペイの開始時には積極的に導入したり、精力的な動きが目立っていた。

今回のKDDIによるTOBによって、コンビニでのポイント合戦はさらに激しくなりそうだ。

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