タイタニック号のランチ 1千万円で落札のメニューを再現

NEWSポストセブン / 2012年4月8日 16時0分

 1912年に起きた英豪華客船タイタニック号の沈没事故から100年がたつ。さまざまな催しが行われるなか3月31日、沈没前日の一等船客用ランチメニューがイギリスで競売に掛けられ、7万6000ポンド(約1千万円)で落札された。世界一の豪華客船ではどんな料理がお客に供されていたのか。食事情に詳しいライター・編集者の松浦達也氏が解説する。

 * * *
 当時のタイタニックの一等特別室の料金は4350ドルと言われている。単純換算はできないものの、現在の価値に換算すると数百万円にもなる。たった6日間の船旅に、それだけ割くからには当然食事は贅を尽くしたメニューになる。

 先日落札されたメニューにあった品書きは次の通り。最初にまずスープが登場する。この日のランチでは「CONSOMME FERMIER(コンソメ・フェルミエ)」か「COCKIE LEEKIE(クッキー・リーキー)」。

 この「fermier」という言葉は「農場風」「手作り」という意味で使われる。ここでは「素朴な」というような意味か。後者は鳥と香味野菜を煮込んだスープで、スコットランドの伝統的な一皿だ。

 そしてFILLETS OF BRILL(ブリルというヒラメ科の大型魚の切り身)。タイタニックのメニューにはあまり調理法は記されていないが、この魚はバターなどでソテーしてソースをかけることが多いという。

 EGG A L’ARGENTEUILはスクランブルエッグにアスパラガスを添えたもの。それにCORNED BEEF(コンビーフの原型となった塩漬け肉)、VEGETABLES(野菜)、そしてDUMPLINGSという、パスタのようなつけ合わせがつく。ふぅ。正直、現代人ならここまでで十分かもしれない。

 だが、タイタニックではランチだというのに、これはまだ序の口。ここから「FROM THE GRILL.」が饗される。もうわかりにくいので、この先はカタカナで表記させていただく。マトンチョップのグリル、マッシュ/フライド/ベークドポテト、カスタードプリン、リンゴのメレンゲパイにペストリー。成人の一食分の摂取カロリーは確実に超えている。

 さらに、タイタニックの大盤振る舞いは続く。上記以外にビュッフェメニューがあり、サーモンマヨネーズ、小エビのバターソテー、ニシンのノルウェーアンチョビソース、オイルサーディンのスモーク、ローストビーフ、仔牛とハムのパイ、ハム、ボロニアソーセージ、鳥のガランディーヌ(鶏から骨や内蔵を抜き、詰め物をして火を入れたもの)、牛タンの塩漬け、レタス、ビート、トマトなどがずらり。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
NEWSポストセブン

トピックスRSS

ランキング