女性自立支援団体の共同墓 300体の納骨スペースが予約済み

NEWSポストセブン / 2012年4月20日 7時1分

 元祖バイリンギャルとして知られた、タレントの山口美江さんが3月8日に自宅で亡くなっているのが発見された。51才、死因は心不全だった。2009年には女優の大原麗子さん(享年62)が、2008年にはタレントの飯島愛さん(享年36)が、それぞれひとり暮らしの自宅で死亡し、その後発見されている。

 彼女たちに限らず、ひとりきりで亡くなって死後発見される“孤独死”の報道は昨今珍しくない。老人ホームに入居していても孤独死する事件があるほどだ。ノンフィクション作家の松原惇子さんはこう話す。

「物事には何事にも、いい面と悪い面がある。家族がいることや孤独死だって同じ。私は“ひとりで死ねるなんてすごく幸せ!”って思っています。だから私は孤独死ではなく“おひとり死”って呼んでいます。ひとりなら楽に死ねたかもしれないのに、家族がいたばっかりに病院を連れ回されることもある。ひとりで死ぬことが必ずしも悪いとはまったく思えません」

 松原さんは、結婚、離婚、転職、留学などを経て39才で『女が家を買うとき』(文春文庫)で作家デビュー。『クロワッサン症候群』(同前)はベストセラーとなり、流行語にもなった。松原さん自身、64才になる現在もおひとりさまだ。1998年に女性ひとりの老後を応援する『SSSネットワーク』を立ち上げ、呼びかけに集まった約10人のメンバーは、いまや約1000人の大所帯となった。

 SSSとは、S(シングル)、S(スマイル)、S(シニアライフ)のこと。同会は女性の自立支援や地位保全を目指し、家族の有無にかかわらずひとりで生きる女性を応援する。会員になると、仲間作りのためのイベントや災害時のネットワークに参加できるほか、共同墓を契約すれば“墓友”を得ることもできる。

 墓友とは、一緒に墓にはいる友達のこと。家族がなくひとり暮らしの人たちが、同じ境遇の人と出会い、新しい縁を結ぶ。Googleでこの言葉を検索すると、2360万件がヒットする。

「最近の入会理由をみると、友達が欲しいって人ばっかり。みんな孤独なんですね」

 辛辣でいて、どこか温かみのある口調で語る松原さん。

「40代からこの活動を始めたんですが、老後は差し迫ってないし、みんな楽しくやっていました。でも、最近はシビアな人が多いんです。“不安”とか“心配”とか、暗い会になってきた。それがすごく嫌なんです(笑)。共同墓も、ひとり暮らしだと自分のお墓のことが心配だから、と軽いノリで作ることになってしまったんです」

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