欠陥中古マンション 1年以内なら売買契約解除できる場合も

NEWSポストセブン / 2012年4月25日 16時0分

 竹下正己弁護士の法律相談コーナー。今回は「マンション購入後にトラブル発生。賢い売買の交渉術を教えて」と以下のような質問が寄せられた。

【質問】
 先日、中古マンションを買いました。住み始めてから、床下の排水管が傷んでいて漏水することがわかりました。不動産業者に苦情をいったところ、売買が済んだ後なのだから、どうしようもないとのこと。不動産業者を通じて買う場合に大事なことがあれば、今後のためにアドバイスをください。

【回答】
 助言の前にあなたの家の漏水が気になります。マンションの排水管の漏水は、住宅が備えるべき品質上の重大な欠陥です。売買の目的物の欠陥で、買主が気付かず、気付かなかったことに過失がないものを「隠れた瑕疵」といい、売主は損害賠償義務を負います。瑕疵の程度がひどくて契約の目的を達成できないときには、買主は売買契約を解除して代金の返還を請求できます。

 これを瑕疵担保責任といい、民法の定めでは、買主が瑕疵に気づいてから1年以内であれば、瑕疵担保請求権を請求できます。しかしこの責任は、不動産業者が売主になる場合を除き特約で排除したり、軽減できます。中古マンションの売買では、売主もどこに不具合があるか分かりませんから、瑕疵担保責任を限定するのが普通です。それでも特約で排水管の瑕疵が除外されているかは疑問です。

 手元の標準的な書式では雨漏り、シロアリ、給排水管だけは、補修に限って隠れた瑕疵の責任を負うことになっています。あなたの契約内容を確認してください。特約で担保責任を制限する場合、責任を負う期間を短く限定しているでしょう(例えば手元の書式では、引渡し後3か月以内としています)。あなたの権利行使が間に合わなければ、売主が瑕疵を知っている場合を除き、担保責任の追及ができません。

 不動産業者は契約前に、瑕疵担保責任について、その履行のための保険等に入っているか否かの説明義務がありますが、前記の特約の説明義務はありません。しかし実際には、特約の有無や主要な設備の状態を説明する例もあります。そこで重要事項の説明を受ける際には、瑕疵担保責任の特約の有無やマンションの付帯設備の現状、さらにその修繕歴等について、説明を求めることが大切です。

※週刊ポスト2012年5月4・11日号



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