スカイマークのコストダウン戦略 丁寧な言葉使い義務付けず

NEWSポストセブン / 2012年5月29日 7時0分

 飛行機に乗ってふと目を落とすと、座席の前にこんな紙が入っていたから、思わず二度見した。

〈機内での苦情は一切受け付けません。ご理解いただけないお客様には定時運航順守のため退出いただきます〉

〈従来の航空会社の客室乗務員のような丁寧な言葉使いを当社客室乗務員に義務付けておりません。(中略)安全管理のために時には厳しい口調で注意をすることもあります〉

 日本でも、本格的な格安航空会社(LCC=ロー・コスト・キャリア)時代が到来。今年3月に就航した、全日空が出資するピーチ・アビエーションも好調で、今夏には日本航空系のジェットスター・ジャパンと全日空系のエアアジア・ジャパンも就航予定だ。

 そうしたなか、格安料金の航空会社の先駆け、スカイマークの徹底したコストダウン戦略が話題となっている。特にサービス面において、「そこまでやるか!」との声が利用者からあがっているのだ。

 冒頭は、同社のサービスコンセプトで全8項目。他にも次のような文言が続く。

〈客室乗務員は収納の援助をいたしません〉

〈客室乗務員の服装については会社支給のポロシャツまたはウインドブレイカーの着用だけを義務付けており、それ以外は「自由」にしております〉

〈客室乗務員の私語等について苦情を頂くことがありますが、客室乗務員は保安要員として搭乗勤務に就いており接客は補助的なものと位置付けております。お客様に直接関わりのない苦情についてはお受けいたしかねます〉

 客室乗務員に声をかけることすらはばかられる気がするが、格安を実現するにはここまで徹底しなければならないのか。

 航空評論家の杉浦一機氏は、次のように解説する。

「スカイマークは格安料金ですがLCCではありません。でも、これだけLCCが台頭してくると、さらなる低料金化が迫られる。そうした中で、サービスの簡素化を大胆に実施することで、コスト削減を図るのでしょう。

 イギリスのLCCにはトイレの有料化や立ち席も検討するなど、さらにサービスをドライにしているところもあります。日本人はフルサービスに慣れており、至れり尽くせりから脱却できていない。だからこそ、スカイマークのようにあえて明文化しなければいけないのかもしれません」

 このサービス方針に対し、スカイマークは、

「これまで実施してきておりますサービスのコンセプトを、お客様にわかりやすく表記したものになります。(中略)スカイマークの定時運航及び安全管理の順守の為、皆様にご理解をいただければと思います。(サービスコンセプトは)先週末から搭載を開始したばかりですので、(苦情の)お声はまだ頂戴しておりません」

 と説明した。

※週刊ポスト2012年6月8日号



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