マンション駐輪場の罰則 住民以外の無断駐輪には効力なし

NEWSポストセブン / 2012年6月10日 16時0分

 竹下正己弁護士の法律相談コーナー。今回は「自転車の無断駐輪には、どの程度のペナルティが妥当か」と以下のような質問が寄せられた。

【質問】
 マンションの駐輪場に自転車が増え、整理がつかなくて困っています。マンション居住者でない近所の住人が置いて行くケースもあり、扱いに苦慮しています。正式に自転車置き場を決めた場合、違反者や近所の人の無断駐輪に何らかのペナルティを科す際には、どの程度のことが許されるものでしょうか。

【回答】
 きちんと手続きを踏んで、法外でないペナルティを決めるのであれば問題ありません。しかしそうであっても、部外者にその通り強制できるかは別です。すでにマンションには駐輪場があり、自転車が増えすぎて整理できないとのことですから、単に置き方を整理するというのでは足らず、台数規制や置き場所の区分や割り当てをすることになるのでしょう。そうであれば、マンションの共用部分である駐輪場やその管理方法を変更することになります。

 共用部分の変更は、管理規約に特別の定めがない限り、占有面積で決まる議決権と頭数の4分の3以上の賛成が必要です。但し、形状や効用の著しい変更を伴わない変更であれば、共用部分の管理に関する事項と同じで、議決権と頭数の過半数で議決されます。ですが、管理規約で別の定めがあればそれに従う必要があります。従って駐輪場の区画割りなどは、この総会で決議できると思います。

 しかし、置き場不足のため駐輪希望者からの抽選制度にしたり、違反者にペナルティを科すようにするのであれば、マンション住民が利用できるはずの共用部分の利用が制約されることになります。そこで駐輪場管理規約などを制定し、基準を明確にしておくべきです。その場合、規約の設定または変更として、議決権と頭数の4分の3以上の多数で決定されることになります。

 その規則に例えば、決まった置き場所を守らない利用者の駐輪場使用権を失わせたり、使用権がないのに放置した住民から法外な金額ではない、今後の放置を躊躇する程度のペナルティを徴収するなどを定めることは有効です。それでも第三者に対しては、効力がありません。駐輪場に無断駐輪罰金の看板を出すなどして、牽制するしかないでしょう。

※週刊ポスト2012年6月15日号



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