子供の不注意による自転車転倒事故 親に監督義務責任あり

NEWSポストセブン / 2012年6月17日 7時0分

 竹下正己弁護士の法律相談コーナー。今回は「子どもの不注意で自転車が転倒事故。どう責任を取ればよいか」と以下のような質問が寄せられた。

【質問】
 公園で子どもが蹴ったサッカーボールが公園前の自動車道路に飛び出したため、走ってきた自転車にぶつかり、自転車が転倒する事故になりました。幸いかすり傷程度ですんだのですが、もし骨折などの大怪我の場合だと、どのような責任を求められるか、その対応についてアドバイスください。

【回答】
 公園でボール遊びをする場合、外に飛び出さないよう注意する義務があります。飛び出したボールに自転車がぶつかって転倒し、怪我をさせると不法行為になり、治療費などを賠償する義務が生じます。子どもが物事の善悪や行動の結果の予測がつかない歳だと責任無能力者になり、親が法定監督義務者として代わって責任を負います。小学生高学年以上ともなれば、分別もつき、損害賠償責任を負うことになるでしょう。

 しかし、公園でサッカー遊びをしていることを知っていれば、間違って蹴っても外に飛び出ない場所で遊ぶように注意するなどの指導をしておかないと、親自身の監督義務違反として責任を問われます。

 もっとも責任を負わされる場合でも、すべてを負担することはないはずです。自転車側の過失もあるのが普通だからです。自転車は、原則車道通行です。歩道を走行できる場合は、徐行義務があります。車道や自転車道の通行でも、「状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」(道交法第70条)のは当然です。公園の出入り口付近では、遊んでいる子供が突然出てきたりボールの飛び出しは稀ではありません。

 そうしたおそれのある場所では、自転車は徐行しつつ、異常がないか注意し、飛び出し等があればすぐ停止できるように運転する義務があります。子供側が負うべき損害賠償の範囲は、この自転車側の不注意も参酌されます。

 たとえば、ボール遊び禁止の児童公園で、蹴ったボールが道路に飛び出し、バイクがボールに乗り上げて転倒事故を起こした事件で、禁止されたボール遊びをした子供の責任は認められましたが、バイクにも徐行義務違反があるとして、全損害の8割の過失相殺をした事例があります。

※週刊ポスト2012年6月22日号



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