高齢者が好物避けたら要注意 食欲低下で“低栄養”の危険も

NEWSポストセブン / 2012年8月3日 16時0分

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「体力を消耗する夏は、十分に栄養を摂って免疫力を高めたいですね」と江頭さん

 夏休み、お盆にふるさとに帰省する人も多いだろう。久しぶりに家族と会って「親もなんだか年をとったな」と感傷に浸っているだけではNG。「元気がない」、「食が細くなった」の裏側には、栄養や水分の不足が潜み、ときに命が危険になることも……。

「高齢者が、噛んでいた食べ物の固い部分を出していたり、今まで好きだった食べ物に興味を無くしている様子があったら、『食べる力』が衰えているサインです。『食べる力』は“噛む力”と“飲み込む力”に支えられているのですが、加齢により、それらが衰えてしまうということがあります。

 食べることは命と直結していますから、ご家族など周囲の人が気をつけて観察し、必要に応じて対策を考えたいですね」そう話すのは、高齢者のケアに詳しいPEACH厚木代表で管理栄養士の江頭文江さんだ。

「1日2食では栄養が不足しがち。3食食べて十分に栄養を摂りたいですね。食が細いときは、間食を入れて4、5食と分割食にしてもよいと思います」(江頭さん)

『食べる力』が弱まると、噛んでも噛んでも食べ物の繊維質が口に残ってしまって吐き出さなければならなかったり、噛むことをおっくうに感じて肉などの固い物はたとえ好物でも避けるようになってしまうというのだ。

「心配なのは、食べる量全体が減ることで起きる低栄養や水分不足です。免疫力が低下して風邪をひきやすくなったり、治りにくくなり、高齢者の場合はそれが生命を脅かすこともあります」(江頭さん)

 成人は一日2~2.5リットルの水分を摂ることが望ましく、そのうち1リットル程度は食事から摂っているといわれている。つまり、食べる量が半分になれば、0.5リットルの水が不足する計算に。気づかぬうちに水分不足が起こっている可能性があり、熱中症や脱水症状のリスクも高まる。

「体力を消耗する夏は、十分に栄養を摂って免疫力を高めたいですね。食品の4群(※)をきちんと摂ることが大切です。どうしても食がすすまない時には、“栄養調整食品”もおすすめです」(江頭さん)

“栄養調整食品”は、小さなパックで高カロリー・高栄養をバランスよく、水分とともに摂取できることが人気。ドラッグストアなどでも販売されている。「年をとって偏食になりがちな親のために」と、購入していく人も増えているという。

■少量で高カロリーな栄養調整食品が活躍

「もともと病院のみに販売していたのですが、栄養調整食品『明治メイバランス Mini』を自宅でも利用したいというご要望が高く、2008年に市販化に踏み切りました」そう話すのは『明治メイバランス』シリーズを販売する明治 栄養食品事業部・飯泉千寿子さん。実は、飯泉さん自身も、母親の食欲低下を心配した経験があるという。

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