軽自動車ウォーズ激化 価格・維持費だけじゃない購入動機

NEWSポストセブン / 2019年5月1日 7時0分

三菱自動車の「ekクロス」

 日本の乗用車販売の約35%を占める軽自動車。ホットなカテゴリーだけにメーカー間の競争も一層激しさを増している。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏が、走行性能や機能でも驚きの進化を遂げる最近軽自動車の魅力をたっぷり紹介する。

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 今年3月28日、軽自動車界にニューカマーが登場した。日産自動車の「デイズ」および三菱自動車の「eKワゴン」「eKクロス」である。軽サイズながら背が高く、居住空間にゆとりがあるのが特徴。1990年代にスズキ「ワゴンR」が開拓したジャンルで、俗に“軽トールワゴン”などと呼ばれるカテゴリーのモデルだ。

 ブランドは日産と三菱自に分かれているが、デザインや一部安全装備に違いがあるだけで中身は同一という兄弟モデルである。この関係は2013年に登場した旧型からのものだが、旧型が三菱自の開発であったのに対して、新型は日産が開発を行ったという点が異なる。普通車を手がけてきた日産にとって、軽自動車の開発は初体験だ。

 その新型デイズをテストドライブする機会があった。運転したのはスタイリッシュさを売りにする「ハイウェイスター」のターボエンジン車だったが、印象に残ったのは車内が大変静かなことと、当たりの柔らかい乗り心地。顧客争奪戦の激化に伴っての進化だった。

 また、ハンドルに自動制御を入れて車線からのはみ出し防止をアシストしたり、前を走るクルマの速度に合わせてオートクルーズする機構を盛り込んだ先進安全システム「プロパイロット」が装備されていたが、その作動も大変良好だった。

 今回のデイズ、三菱eKワゴン、eKクロスの開発において、走りや乗り心地、先進安全システムなどのチューニングを手がけたのは日産の実験担当エンジニア、永井暁氏。『GT-R』や『フェアレディZ』など、日産車のなかでも走りが世界で高く評価されているスポーツモデルの味を作り上げてきた人物だ。永井氏は言う。

「日産にとっては初めての軽自動車開発ということで、ゼロから勉強を始めました。これまでほとんど乗ったこともなかったので、まずはライバルメーカーのクルマをいろいろ走らせてみたのですが、総じて出来が良いことに驚かされました。

 なまじっかな作りではそれらのライバルに勝てないということで、われわれは初心者でも安心してドライブができる操縦安定性、そして“軽にしては”というエクスキューズを排した乗り心地の良さ、静かさ、使いやすさを徹底追及しようと考えたのです」

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