軽自動車ウォーズ激化 価格・維持費だけじゃない購入動機

NEWSポストセブン / 2019年5月1日 7時0分

 デイズは旧型も結構人気が高く、販売台数は常にランキング上位にいたモデルだ。開発にエース級の人材を投入し、商品力をアップしての新型登場が、軽自動車市場をいっそうホットにするのは間違いなさそうだ。

 それにしても、このところの軽自動車の進化は実に目覚しいものがある。前出の永井氏は、こういう。

「ユーザーからのヒアリングを重ねてみましたが、購入動機はもはや維持費が安い、車両価格が安いという消極的な理由ばかりではないんですね。最初から軽を名指しで買うユーザーが非常に多い」

 デイズだけでなく、今日の軽自動車の走行性能や機能はサイズ感を超えており、軽のちょっと出来の良いモデルと普通車規格のベーシックモデルを比べると、商品性は完全に「下克上状態」にある。規格を全幅1650mm、排気量1000ccくらいに拡大できれば、そのまま世界のAセグメントミニカー市場に殴り込みをかけられるのではないかと思うほどだ。

 筆者は昨年、400km超のテストドライブを21車種で行った。うち10車種は3000km以上。そのなかで最も印象深かったモデルのひとつに挙げられるのが、ダイハツが昨年発売した軽ベーシックセダンの「ミラトコット」だった。

 もともと「クルマはどんなに粗末なものでも、ちゃんと走りさえすればオーナーの冒険心と忍耐力次第でどこまでもドライブできる」ということを実証するために借り出したのだが、東京~鹿児島間をあちこちに寄り道しながらの4000kmツーリングをノーストレスでこなすことができてしまったのだ。

 しかも室内は屋根の高いデイズほどではないにしても十分に広く、非常に実用的だった。前輪駆動の場合、最も高いグレードでも120万円台という廉価モデルでこれほどの遠乗り耐性と実用性を持っているとあらば、もはや高いクルマなど必要ないのではないかと思ったほどだ。

 ところが、高い軽自動車もそれはそれで独特の価値を広く認められている。代表格は軽、普通車を合わせた国内市場での販売台数で圧倒的ナンバーワンのホンダ「N BOX」。現行モデルが登場したのは2017年だが、ボディの接合に溶接だけではなく接着剤を使うなど、最新の工法を多用して作られているのが特徴で、乗り心地の滑らかさは驚異的ですらある。

 ホンダは今年、デイズと同クラスの「N WGN(ワゴン)」をフルモデルチェンジする計画だが、クルマの基本部分はN BOXと共有であるため、現行モデルから長足の進歩を遂げることは確実であろう。

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