詐欺犯罪のセオリー「ターゲットはまず自国民」

NEWSポストセブン / 2019年4月29日 7時0分

詐欺や強盗は自国民がターゲット

 警察の内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た警官の日常や刑事の捜査活動などにおける驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、詐欺や強盗で自国民をターゲットにする理由について探る。

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「自国の人間は、自国の人間を騙す」

 詐欺の手口は変われども、どこにいてもまずターゲットとして狙うのは他国の人間ではなく同じ国の人間だと、暴力団幹部は言う。

 まったく同じことを警視庁組織犯罪対策課の元刑事も言っていた。

「中国人はまず最初に中国人を、韓国人は韓国人を狙う」

 騙そうとする相手の反応や考え方、どう行動するかがよくわかる方がやりやすいというのは確かだろう。そのいい例が振り込め詐欺だと暴力団幹部は話す。

「あれは言葉が通じて、生活や習慣、文化がわかるからうまくいく。国や人種、宗教が違えばムリだね」

 山梨では、中国に向けて特殊詐欺の電話を掛けていた台湾籍の男女10人が逮捕された。観光目的の短期滞在資格で入国していた彼らもまた“掛け子”として、中国語の名簿やマニュアルを使っていたという。

 先日、タイのパタヤで逮捕された日本人詐欺グループも掛け子であり、騙す相手のリストだけでなく、その特徴が記されたメモや成功する騙し方、注意点などが細かく書かれたマニュアルが押収されている。

「騙すにはまず相手の心理、どう考え、どう動くかを知ることが大事。次にトーク力だ。テレアポ(電話営業)と同じでブラッシュアップしないと成果を上げられない。金の取り立てじゃないんだからさ。イライラしてすぐにカッとなるヤツ、人の言うことを聞けないヤツ、面倒くさがるヤツはムリだね」

 掛け子にも向いているヤツと向かないヤツがいるらしい。

「観光客を騙すという手口も多いが、これにもガイドとか通訳とか運転手とか、どこかで自国の人間が絡んでいるのがほとんどだ」

 暴力団幹部は、ある中国人の名前を出した。その男のスポンサーとされるのは誰もが知る中国系の大手企業だ。

「ヤツは日本で働いている中国人ガイドたちを使って、中国人観光客に良質の漢方薬だと偽って粗悪な品を売っている。ガイドや通訳が中国人観光客を連れていく量販店に卸してもいるね。中国人なんて、日本の品物はいい物だと思っているからみんな買うのさ。中国から仕入れた粗悪品を日本製と称して、中国人に売り付けているんだ。ヤツへの戻りは売り上げの50%。ぼろい儲けだ」

「俺らが海外に出かけた時、狙うとすれば日本人だ。例えばフィリピン。自分もフィリピンに行けば、日本人を騙すだろうね。あそこは警察官がグルだからさ。金を払えば何でもOK、何でもできる。女の子に売春をさせてもフィリピンでは捕まらない。警察がグルだから俺らはもちろん、女の子も捕まらない。日本なら俺らも女の子も捕まるだろう」

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