痛風治療薬 腎機能が衰える60代からは尿酸生成を減らす薬に

NEWSポストセブン / 2019年5月31日 16時0分

60代を過ぎたら痛風の薬も再検討を

 多くの人が服用している有名薬だからといって、それが自分に合っているとは限らない。医療経済ジャーナリストの室井一辰氏が指摘する。

「薬の効き目には個人差があり、症状や生活習慣、年齢などによって変わってくる。『広く飲まれている薬だから』とかかりつけ医が処方したものが、その人にとってベストとは限りません」

 例えば、痛風は、プリン体から作られる尿酸が関節に溜まって結晶となり、激しい関節炎を伴う病気だ。尿酸値が高い状態を放置すると、ある日突然、足の親指の付け根などに耐えがたい痛みが生じる。

「痛風の治療薬には大きくわけて2種類あります」

 そう指摘するのは、北品川藤クリニック院長の石原藤樹医師(内科)。

「そのひとつが、尿酸が尿中に排泄される働きを促進する『尿酸排泄促進薬』です。代表的な薬は『ユリノーム』で、尿酸を体外に排出しにくい体質の人が多い日本人に向いているとされます。ただし、高齢者は腎機能が低下して排泄能力が落ちてしまうため、加齢とともに効き目が弱まる傾向にあります」

 石原医師が60歳以上に処方するのは、もうひとつのタイプの「尿酸生成抑制薬」だ。処方量が多いものとして「ザイロリック」などが挙げられる。

「肝臓でプリン体が分解される働きを抑制し、尿酸の生成を減らします。そのため、腎機能の低下した高齢者でも尿酸値を下げやすい。このタイプは1964年から痛風治療に導入されており、高い安全性が認められています」(石原医師)

※週刊ポスト2019年6月7日号

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