吉村作治氏 墓は土地をエジプトに用意済み、死は89歳と想定

NEWSポストセブン / 2019年6月7日 7時0分

吉村作治氏のとっておきの一品は「ローズ・ド・サハラ」

 グラビア写真界の第一人者、渡辺達生氏(70)が“人生最期の写真を笑顔で撮ろう”とのコンセプトで立ち上げた『寿影』プロジェクト。渡辺氏は、自然な笑顔を引き出すべく、撮影する人に「一品」を持ってきてもらって、それにまつわるエピソードを聞きながら撮影する。

 吉村作治氏(76)が持ってきたのは、サハラ砂漠で採取した「ローズ・ド・サハラ」。

 謎めいた薔薇のような形状の「ローズ・ド・サハラ」。サハラ砂漠の砂中、長い歳月と自然現象によって結晶した鉱物である。

「30年程前にアルジェリアからコートジボワールまで旅した際、サハラ砂漠でテントの杭を打とうとした場所で採取したもの。こんなに大きいのは珍しい。きっと神様が僕にくれたのです」

 22歳から110億円もの資金を集め、命がけで遺跡発掘をしてきた吉村氏を象徴する一品だ。

 70歳過ぎからは怪我だらけ。病魔にも侵された。それでも好奇心の塊は消えず、持論の「ピラミッドは王墓ではない」の解明などに今後も挑む。そのための費用捻出にと生前葬も検討中だ。「生きているうちなら、香典を多く包んでもらえると思ってね」

 自身の墓は、土地のみを既にエジプトに用意しているという。

「お墓はあの世とこの世を繋ぐ大切な場所。疎かにはできない。死は勝手に89歳と想定しているが、それまでに発掘調査の集大成をして墓もきちんと決めたい」

【プロフィール】よしむら・さくじ/1943年、東京都生まれ。エジプト考古学者、早稲田大学名誉教授。東日本国際大学学長・教授。1966年、アジア初のエジプト調査隊結成。最先端技術を駆使して半世紀以上も調査・研究を続け、数々の成果を挙げる。

◆撮影/渡辺達生、取材・文/スペースリーブ

◆小学館が運営する『サライ写真館』では、写真家・渡辺達生氏があなたを撮影します。詳細は公式サイトhttps://serai.jp/seraiphoto/まで。

※週刊ポスト2019年6月14日号

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