西成区長の妻 ジャン横で串カツ食べ「ええところや!」と納得

NEWSポストセブン / 2012年8月26日 7時0分

 橋下徹・大阪市長による公募区長のひとり臣永正廣・西成区長。生活保護受給率や高齢化率が市内最高であり、全国最大の日雇い労働者の街・あいりん地区を抱える。「大阪市の問題児」といわれる同区をいかに改革するのか。元フリーライターで、徳島県町長も経験しているというユニークな経歴の区長に、西成区の希望について聞いた。(聞き手=ノンフィクション・ライター神田憲行)

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--西成区の希望、ポテンシャルはどんなところにあると感じていますか。

臣永 物価が安くて食い物がうまい。うちのヨメはんなんか、ジャンジャン横丁で串カツ食べさせたら「ええところや!」って、一発でした(笑)。通りの一本向こうには閑静な住宅街が広がってて、実は住みやすい街じゃないかなと思っています。

--人情の街とも言われていますね。

臣永 そうそう。これは中田顧問(元横浜市長)が言ってましたけれど、西成で道に迷って道端で立っていたら、おっちゃんが寄ってきて「どこいくの?」と教えてくれたそうです。行政に関しても、良くも悪くも、区役所と住民の距離がものすごく近い。

 ただし、橋下改革はまず「なあなあの関係」をいったん精算するところから始めているから、今は現場への反発が凄い。私なんか毎日サンドバッグ状態ですわ(笑)。でも一方で、気持ちが通じ合えば協力してもらえるという感触もある。 

 みんな「大阪西成」って聞くと、特殊な街だと思っているでしょ? 私は「西成の問題は日本の近未来の問題や」と言うてるんです。

--というと?

臣永 地方都市の過疎化・高齢化は言われていますが、いま起きているのは都市の過疎化・高齢化なんです。東京の木造アパートにひとり暮らししているおじいさんがどれだけ多いことか。必ず近い将来の日本に降りかかるそういう人たちの生活問題が、いま西成で起きている。

 ということは、西成で問題の処方箋を探せば、ほかの地域でも役に立つんですよ。大げさやと笑うひともいるかもしれんけど、俺はそう信じてる。

※臣永正廣(とみなが・まさひろ)プロフィール
1954(昭和29)年、徳島県生まれ。大阪市西成区区長。フリーライター、徳島県那賀川町長などを経験したのち現職。



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