一口馬主がきっかけ、独自視点で競馬を見られるようになる

NEWSポストセブン / 2019年7月21日 7時0分

一口馬主になれば競馬の楽しみはさらに増す

 新馬戦が始まって1か月。新種牡馬産駒もまずまずの成績をあげている。エピファネイアやフェノーメノという話題の新種牡馬は、“一口馬主”の馬だった。競馬歴40年のライター・東田和美氏が、一口馬主をきっかけに競馬の奥深さを知り馬券検討に役立つようになるまでについて解説する。

 * * *
 ダービースタリオン(ダビスタ)という競馬ゲームが大ヒットしたのは平成初期、1990年代のことだ。

 それまでの「競馬ゲーム」といえば、コインなどで“馬券”を買って、画像やフィギュアの馬のレースを見守る模擬ギャンブルが主だったが、ダビスタは生産者、馬主、調教師の立場から競馬に向かいあうという意味で画期的だった。つまり馬券を買うだけではない、使う側に立った競馬の楽しみ方を普及させたのだ。競馬ファンの拡大に貢献、なかにはダビスタ好きが高じてこの世界に飛び込んだという騎手さえいる。

 参加者が実在の競走馬の仮想馬主になるペーパーオーナーゲーム(POG)が流行り始めたのも1990年代。いまでは、春先になると有力2歳馬を掲載した「POG本」が数多く出版されるようになった。参加することによって、馬を使う側に立って競馬を見るようになったはずだ。

 平成になって、こうした新しい競馬の楽しみ方が浸透してきたが、これらはいずれも「ゲーム」。やはり牧場で見初めて実際に出資し、その成長を間接的にでも見守り、競馬場で愛馬が走る姿に触れなければ、喜びも痛みもない。

 一口馬主になる会員は、馬主の真似事をしたいのではない。競馬という動物を身近に感じ取り、競馬という競技の奥深さを味わい、ひいては馬券検討に役立てて「儲ける」ためだ(なかには愛馬の馬券は買わない、という会員もいるが……)。

 かつてはパドックなど行かなかったが、愛馬が出走すると、カメラを片手に見に行くようになる。すると、パドック解説などでよく聞くフレーズの意味がわかってくる。

 馬券の軸は自分の愛馬だが、相手はどれだろうと、ほかの馬も見る。すると、やけに堂々とした馬、踏み込みが深い馬、きりっとした目をした馬等々、それぞれの個性を感じ取るようになる。あるいはちょっとカリカリしていたり、不安そうだったりというネガティブな様子もわかるようになる。牧場でサラブレッドを間近に見る機会があれば、なおさらだ。馬場入場後にも注目する。返し馬で騎手の指示通りに走ることができているか、初めての競馬場で戸惑った様子がないか、悪い馬場を気にしていないか──期待は持ちつつも、今日は体調が今ひとつかもしれないなどと思い、馬券購入を控えめにしたりする。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング