「時間栄養学」朝食は起床2時間以内 肉、トマト、スイカを

NEWSポストセブン / 2019年7月29日 7時0分

トマトは「朝8時」がベスト

 健康を気遣い「体に良い食材を取り入れている」「適度な運動をしている」という人は多いだろう。しかし、その努力を最大化するには「時間」にも注意する必要がある。「時間栄養学」の第一人者で、早稲田大学先進理工学部の柴田重信教授が語る。

「人間には“朝起きて夜になると眠る”“朝・昼・晩とお腹が空く”といった時間軸を調整する『体内時計』のリズムが備わっており、そのリズムがズレることで多くの疾患につながることが分かっています。

 時間栄養学は、『いつ』『何を』食べるかによって、体内時計のリズムを整えたり、栄養の摂取効率が高まったりするという“最適な食事のタイミング”を研究する学問です。

 また運動も、食事で摂取した栄養素が体内で吸収されたタイミングや、筋肉などの組織が最も作られやすい時間に行なうことが大切です」

 以下、食事と健康法、薬の服用の「最適な時間」を見ていく(別掲の図は、朝7時に起床し、夜12時に就寝する人の目安を示した。生活リズムによって目安は異なる点に注意)。

 時間栄養学で最も重要視されているのが「朝食」を摂る時間だという。

「朝食は起床から1~2時間以内に食べるのが理想です。朝起きて日光を浴びることで、脳の“中枢時計”がリズムを刻み始めますが、朝食を抜くと全身の“末梢時計”が動き出さず、体内時計が乱れて体の不調を引き起こす原因になってしまいます。

 体をしっかりと目覚めさせるためにも、朝7時に起きる人は、少なくとも8~9時までに朝食を摂るようにしてほしい」(同前)

「何を食べるか」も重要だ。柴田教授は「朝8~9時に肉を摂ると良い」という。

「肉に含まれるたんぱく質は、朝に最も吸収率が高まり、効率的に筋肉を構成できます。筋肉の衰えはサルコペニアや寝たきりの原因となるため、その予防効果も高まる。また、夜に摂ると筋肉の合成やエネルギーの消費に使われず、余分な脂肪として蓄積されてしまいます」(同前)

 時間栄養学に詳しい健康検定協会管理栄養士・望月理恵子氏は、「トマトやスイカも朝8時~9時に」とアドバイスする。

「トマトやスイカに含まれるリコピンには、朝のほうが吸収率が高いという研究結果が出ています。リコピンには強い抗酸化作用があり、がんや老化の予防効果があると考えられています」(同前)

「散歩やジョギング」などの“軽めの運動”を行なうのは朝食を食べ終えた「朝9時~10時」が適切だという。

「筋肉は1日のなかで分解と合成を繰り返しますが、合成する効率は朝のほうが高い。朝食でたんぱく質を摂った後に、筋肉を刺激する運動を行なうのが理想的です。マウスの研究でも、『午前7時~11時』と『午後3時~7時』に運動させたグループでは、前者のほうが筋肉がしっかり形成されていました」(柴田教授)

 ジョギングなどの運動後は、「体内で乳酸が生成され、血中乳酸値が高くなる。尿として排出することを促すカリウムやマグネシウムを含む『アーモンド』『ひじき』などを運動後30分程度に食べると良い」(前出・望月氏)という。

※週刊ポスト2019年8月9日号

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