マンション購入 駆け込み需要で10~15%の値引き交渉できる

NEWSポストセブン / 2019年8月9日 7時0分

消費増税前に起こりそうなマンション駆け込み需要

 消費税率10%への引き上げが迫ってきた。過去に行われた消費増税と同様、事前の“駆け込み需要”があらゆるモノで起きるのではないかと予想されているが、もっとも増税前後で価格差が大きいのは、高額な買い物であるマイホームだろう。住宅ジャーナリストの榊淳司氏が、駆け込み需要を逆手に取った「賢いマンション値引き術」を伝授する。

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 先日、とあるマンションデベロッパーの仕入れ担当者と親しく話す機会があった。業界の内輪話はそれなりに面白い。ただ、彼の言っていたことで、非常に気になるフレーズがあった。

「歴史上初めてではないですか。マンションデベロッパーがただ『名を残す』ためだけに開発事業をやっているのは……」

 どういうことなのか。彼の説明によると、大手不動産会社のマンション開発部門はどこも儲かっていない。だいたいの物件は、事業計画を作成した時点で営業利益は5%から10%程度だという。しかも、数年後にその物件の全住戸を完売できたとしても、実際に残る利益は2%や3%がザラで、中には赤字になってしまう場合もあるという。

 売れなくて値引きをすると利益率はますます下がる。販売期間が長引くことでモデルルームの維持費などが嵩むこともある。銀行への利払いもあるはずだ。

 その儲からないマンション開発をなぜ続けるかというと、事業を展開していることで自社の市場での存在感やイメージを維持しておくためである。私から見ると、いかにも日本的サラリーマン企業の発想である。そういう発想で事業を継続している企業の幹部クラスにとっては、自分たちの定年まで会社が存続して、まともに退職金が支払われることが何よりも大切なのだろう。

 さて、そんなダレたマンション業界もこの秋以降は猛烈なアゲインストの風にさらされそうだ。その風を吹かすのは、他ならぬ消費税の増税だ。

 これまで3%から5%、5%から8%になった直後には、新築マンションはもとより不動産全般の取引が一気に停滞した。その理由は、消費者にとっては2%であろうと物価が上昇するわけであるから、財布の紐が締めざるを得ない。消費税が上がっても消費者の所得は同じなのだから、節約するしか手はないからだ。

 日本経済の約7割は個人消費が支えている。その個人消費が縮むわけだから景気は当然悪化する。日本経済は確実にリセッション(景気後退)となる。景気が悪い中、大きな買い物は見送りとなる。企業は設備投資を増やさない。マンションは売れず、不動産取引も停滞する。

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