もし東京五輪中にM7クラスの「首都直下型地震」が襲ったら

NEWSポストセブン / 2019年8月7日 16時0分

 そうなれば、外に出て危険を回避したいという心理が働くのは当然です。恐怖と不安を感じた外国人を含む大勢が一斉に出口へ殺到し、人々が将棋倒しになって死者が出る恐れがある。死者11人、負傷者247人を出した、2001年の『明石花火大会歩道橋事故』とは群衆規模が違ううえ、屋内競技場は出口が限られるため、圧死のリスクはさらに高くなる」

◆ボランティアが「避難指示を出せない」

 そうしたパニックを防ぐには、適切な避難行動を指示するアナウンスが重要だ。しかし、会場に配備されるスタッフの多くは“プロ”ではなく、組織委員会が集めた「ボランティア」だ。

「緊急時の避難誘導を行なうには、専門知識はもちろん、会場の構造を熟知し、何度も訓練を受けることが必要です。状況に応じた判断も求められ、数万人規模となると防災の専門家ですら対処が難しい。学生や一般人で構成されたボランティアが、適切に観客を避難誘導できるとは思えません」(前出・広瀬教授)

 約11万人のボランティアスタッフのうち、外国語対応ができる人数はさらに限られる。五輪観客の2~3割が外国人と見積もられる中、緊急時の対応が行き届くかは疑問である。

※週刊ポスト2019年8月16・23日号

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