スマホ決済の全額還元 確率的にはまったく還元されない事も

NEWSポストセブン / 2019年9月23日 7時0分

X×1% = -1.1万円+X×2%

 これを解いてみると、X=110万円。つまり、買い物などで年間の利用額が110万円を超えれば、ゴールドカードのほうがおトクということになる。では、次の事例はどうだろう。

【事例2】
 クラシックカードは、年会費なしで利用額の1%分のポイントが付与される。ゴールドカードは、年会費1.1万円(消費税込)で、利用額の2%分のポイントが付与される(ここまでは【事例1】と同じ)。ただし、年始からの利用額の合計が50万円に達したら、それ以降は利用額の3%分のポイントが付与される。1ポイントは1円に相当する。

 事例1と同じように、利用額をX円として方程式を立ててみよう。ゴールドカードのほうがクラシックカードよりも収支がよくなるためには、少なくともXが50万円を超える必要がある。ゴールドカードについては、利用額の合計が50万円までと50万円を超えたあとの2つの項に分けて式を立てる。

X×1% = -1.1万円+50万円×2%+(X-50万円)×3%

 これを解いてみると、X=80万円。つまり、年間の利用額が80万円を超えれば、ゴールドカードのほうがおトクということになる。

 この他にも、カードによっては、初年度の年会費が無料となっているものや、誕生月だけポイント付与率が引き上げられる仕組みのものなどがある。そういう場合には、上記の方程式はもっと複雑なものになるだろう。

 なお、ゴールドカードのメリットは、ポイント付与の上乗せだけではない。カードに付帯される海外旅行保険や、空港や百貨店のラウンジの利用など、さまざまなサービスが提供されている。カードを選ぶときには、こうしたサービスの内容も含めて考える必要があるだろう。

◆スマホ決済アプリなどの全額還元をどう活用するか

 スマホ決済アプリなどでは、期間限定のキャンペーンとして、利用時に、ある確率で利用額がすべてポイント還元される「全額還元」を行うことがある。全額還元は、利用額がタダになるということなので、大きなおトク感が得られる。

 それでは、実際にどれくらいおトクなのだろうか。これも、筆者の設定した事例で考えてみよう。

【事例3】
 スマホ決済アプリの利用時に、10回に1回の確率で、利用額が全額還元される。1か月の還元額の上限は5万円とする(各利用時に全額還元となる確率は、独立であると想定する)。

 実際の利用額は毎回異なるだろうが、話を簡単にするために、ここでは1回の利用額を1000円と仮定する。この仮定のもとでは、1か月に50回全額還元されたときに、ようやく上限の5万円に達する。しかし、こうしたことはほとんど起こらないので、上限のことは意識しなくてよいだろう。

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