SNSにあふれる人生の成功者たち その苦しい台所を示す一例

NEWSポストセブン / 2019年9月29日 7時0分

「会社員時代、顧客から領収書を出さない“アドバイス料”とかを貰っていたようで懲戒処分になっていたと、Xの母親から聞きました。フェイスブックがストップした時期とも重なりますし、給料以上の派手な遊び方をするもんだから、借金も相当あったらしい。それで食い詰めて“やってしまった”んだと」(井出さん)

 その本の出版というのは去年の暮れごろの話。むろん自費出版であったことものちに判明するが、X氏のフェイスブックページは今年の春ごろを最後に更新はストップしたままで、貼られていた個人のホームページのリンクはすでに切れていた。投資のアドバイスをする会社を立ち上げた、というX氏本人の書き込みを元に法人登記を探し、取得してみたものの、本店所在地は東京・五反田のレンタルオフィスになっており、本人の住まいは、東京・杉並区のくたびれたワンルームマンション。ともに、本人は転居済みだった。登記に記された会社の設立資金は1万円。ほとんど実態のない会社であったことが容易に想像できる。さらに悪いことに、X氏は今年の夏頃に破産していたことが、官報にバッチリ記されていた。

「要は、会社をクビになり怪しい情報商材屋に成り下がったんだと思います。Xのセミナーに行った知人によれば、主婦や若者を集めて、限定何名だけの特別セミナーを三万円とか五万円の参加費で募っていたらしいです。"本当に儲かるならなんで人に教えるのさ?"と聞いたところ、烈火のごとく怒られたとか。別にX氏が人生の勝者でも敗者でも関係ない。昔のあいつが好きだったんですけどね…」(井出さん)

 つい最近になって、X氏に運用目的で数十万円を預けていたという複数の同級生がいたことも発覚。みな、X氏のいうがままに「人生の勝者になりたい」とか「不労所得で儲けたい」などとフェイスブックに書き込んでいたが、結局X氏に騙された格好だ。返金どころか、本人への連絡手段が一切なく、泣き寝入りするほかない現状だ。

 SNSには、こうした「自称金持ち」や「自称成功者」が驚くほどたくさんいる。このうちの何人が本物のセレブリティーで、弱者のために一肌脱ごうというセレブがどれほどいるのか。それは神のみぞ知る、といったところか。

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