古都・鎌倉にIT企業増加中「シリコンバレーに似ている」と社員

NEWSポストセブン / 2012年9月29日 16時0分

 世界遺産登録を目指す古都・鎌倉が熱い。年間2000万という観光客で賑わっているだけではなく、IT企業が続々誕生・移転してきているのだ。

 国が行う「事業所・企業統計調査」の発表によると、鎌倉市の事業所のうち「情報通信業」の数は、平成18年の60から平成21年は154と、約2.5倍に増えている。鎌倉市の観光商工課によると、その後も増えているのではないかという。

 鎌倉のIT企業と言えば、有名なのは「面白法人カヤック」だ。Webおよびモバイルコンテンツの企画開発を行う同社は、2001年から鎌倉に本社を構える。基本給にプラスされる給料をサイコロで決める「サイコロ給」や、運営するbowls農園で汗を流した社員に支給される「野菜給」、社員の顔をモチーフにした「漫画名刺」など、一風変わった制度で知られ、売上は、ここ5年で8.5倍に伸びた。

 国内最大のクラウドソーシングサービスを展開する「ランサーズ」も、鎌倉に拠点を置く企業の一つだ。仕事の受発注をインターネット上で行うサービスを2008年に開始し、これまでに42億円の仕事を扱ってきた。そのランサーズの広報・山口豪志さんに、鎌倉に本社を置く理由を聞いた。

「鎌倉のメリットは主に3つあると思います。1つ目が、言うまでもないですが、“環境”の良さです。海があり山があり、シリコンバレーにも似た環境で、集中して仕事に取り組むことができる。また、働くわれわれだけでなく、子育てなど家族にも良い環境です。ワークライフバランスを考えても、鎌倉は絶好の場所だと思います。

 2つ目が、“地域コミュニティー”の充実。鎌倉にIT企業や、個人クリエイターの方が増えていますが、企業・個人同士の仲が良い。鎌倉というこぢんまりとした規模が、ほどよい密接度を生んでいるのだと思います。カヤックさん、村式さんなど、他社さんとは仕事でも、勉強会、お寺での座禅会、バーベキューとか仕事以外のイベントでも、よくコラボするんです。鎌倉を軸にしたつながりや結束力が、モチベーションにも良い影響を与えていると思いますね。

 そして3つ目が、“鎌倉フィルター”がかかること。都内から1時間、遠すぎもしませんが、近くもない。会いに来て下さる方、あるいはこちらから会いに行く方は、“本気で会いたい方”に限られる。互いに本気度が試されるのです。都心からの適度な距離感が、人や情報を精査してくれると言えます」

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