がんや心筋梗塞が原因かもしれない腹痛 高齢者なら圧迫骨折も

NEWSポストセブン / 2019年10月14日 16時0分

命にかかわるような病気につながる腹痛も

 日常的に経験することも多い「腹痛」。女性であれば、生理痛や便秘から子宮がんの初期症状まで、お腹の不調にはさまざまな原因が考えられる。その原因にあった診療科にかからないと、正しい治療が受けられない可能性もある。

 では、腹痛があった場合、どの診療科にかかるのが正しいのだろうか。医療ジャーナリストの増田美加さんが解説する。

「たとえば『胃が痛い』、『便秘で腸が苦しい』など、不調がある部位が特定できるならば消化器内科にかかるといいでしょう。同時に、胃腸や子宮などお腹周りの臓器の不調は、がんが原因の可能性もあります。普段、定期検診を受けていたとしても不調があったら受診時にがんの検査も受けておくことをおすすめします」

 一方、総合診療医で亀谷診療所院長の亀谷学さんは、「お腹が痛いからといって消化器科系の病気だと決めつけないでほしい」と警鐘を鳴らす。

「みぞおちが痛い時は、実は心筋梗塞のことがあります。また肺炎で上腹部の痛みを訴えることもあります。これらは患者さんやご家族では想像もつかない病気でしょう。まずは内科へ、痛みが強ければ救急にかかってください」

 高齢者の場合、ほかにも原因が考えられる、と亀谷さんが続ける。

「高齢者の腹痛では、胸椎や腰椎の圧迫骨折なども疑います。脊椎から出た神経は、両脇腹からお腹の前面に向かいます。圧迫骨折などで椎間板ヘルニアを起こすと、その神経が圧迫されて、腹痛として感じるのです。また、この神経の左右どちらかに沿って、お腹がピリピリと痛い時は、帯状疱疹の初期の可能性があります。早く治療を始めるのが、後遺症を軽くするためのコツです」

 消化管穿孔という病気のケースもあるが、これも本人や家族では見つけづらい。母親の介護をしているという主婦の松田葉子さん(65才・仮名)が言う。

「いつものように朝食をとったあと、『お腹が痛い』と言う母に、食あたりか胃もたれだろうと薬を出して様子を見ていたのですが、なかなかよくならない。それどころか、熱もあるようでした。たまたま訪問看護師さんが来る日だったので、そこで異変に気がついてすぐに入院しましたが、もし胃薬をのみ続けていたら、と思うとぞっとします」

 消化管穿孔は胃潰瘍や十二指腸潰瘍などで消化管に孔が開き、食べたものがお腹の中に出て急性腹膜炎を起こす病気だ。

「通常の場合、腹部の激痛で、お腹はパンパンに硬くなるが、高齢者の場合は痛みが軽く、お腹もそれほど硬くならないため、要注意です。

 そのほか、腹痛は子宮筋腫や膀胱炎など婦人科や泌尿器科の病気が原因の場合もある。かかりつけ医で診てもらい、必要に応じて専門家を紹介してもらうのがいいでしょう」(亀谷さん)

※女性セブン2019年10月24日号

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