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不況に強いプレミアム商品「元ブランドの強さ重要」との分析

NEWSポストセブン / 2012年10月9日 16時0分

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スカートの水玉がよく似合う、カルピス 飲料事業部の山口さん

 消費の冷え込みや消費志向の多様化が進む状況にあっても、“プレミアム”や“限定”と銘打ったこだわり商品やサービスの販売が好調だ。

 プレーンクラッカーの定番ともなっている『プレミアムクラッカー』(ヤマザキナビスコ)、食品メニューから暮らしの品まで700アイテムを揃える『セブンプレミアム』(セブン-イレブン)、くつろぎのエコノミークラスを標榜する『JALプレミアムエコノミー』(日本航空)、限定アイテムも豊富な会員制ショッピングサイト『プレミアムバンダイ』など多岐にわたる。

「市場が成熟して需要が冷え込む中、商品やサービスが均一化するコモディティ化がますます進み、ディスカウントも限界となった企業の突破口のひとつが“プレミアム”商品やサービスです。消費行動には、“希少性の原理”があり、大衆的でないものに人は惹かれます。スーパーマーケットより、ハイパーマーケットのほうがよく思えるといったことです。

 限られた所得だが、ちょっと贅沢をしたい、周りと差別化したいという消費者心理を受け、“プレミアム”は今の時代にあった付加価値の提供だといえます。特に日本の消費者はこうしたアプローチに弱いので、企業が販売戦略に巧みに取り込み、成功を収めているといえるでしょう」と、語るのは慶応義塾大学名誉教授で日本マーケティング協会理事長の嶋口充輝氏。

 こうしたプレミアムトレンドが活況となる中、2007年の発売から好調な販売を続け、2012年10月にリニューアル発売した『ザ・プレミアム カルピス』の担当者に、商品誕生の背景などを聞いた。

「『カルピス』誕生90周年を記念して、長年培った乳酸菌技術を活かし、おいしさを追求した特別な『カルピス』を世に出そうと『ザ・プレミアム カルピス』が生まれました。おかげさまで発売以来、好評を博し、お客様から高い支持を受けるヒット商品となっています。それから5年、お客様の志向やニーズを反映して、今の時代に本当に求められるものを、と今回大幅なリニューアルを実施。

『濃厚で深い味わい』『爽やかな後味』『華やかな香り』という3つの要素にこだわり、大人世代にふさわしいプレミアムなおいしさを目指して開発しました。」と、カルピス 飲料事業部商品開発グループ・山口真代さんは開発ポイントを明かす。

「今回のリニューアルに際して調査を行ったところ、『カルピス』=甘酸っぱくて女性や子供の飲み物というイメージを覆して、『ザ・プレミアム カルピス』の購入者の過半数は男性だったんです。

 ちょっと疲れた体に甘いものがうれしいときってありますよね。『ザ・プレミアム カルピス』は、日々忙しくて、仕事への責任感からストレスも大きい、30代男性を中心に大きな支持をいただいてきました。今回のリニューアルは、そうしたお客様にさらに共感を持っていただける味わいや後味、香りに徹底的にこだわっています。ぜひ、疲れた仕事からの帰り道に『ザ・プレミアム カルピス』を買って、夜、リラックスして飲みながら、明日への活力にしてもらえると嬉しいです」(山口さん)

 同社の『カルピスウォーター』は500mlペットボトルで147円だが、『ザ・プレミアム カルピス』は350mlで158円(いずれも編集部調べ)である。子供の頃に家庭などで『カルピス』を飲み、学生時代は『カルピスウォーター』を飲んだけれど、最近は飲んでいないな……という男性層に、“大人の上質”を感じさせる『ザ・プレミアム カルピス』がフィットした流れのようだ。このように“プレミアム”商品が支持されるには、どういった条件が必要なのだろうか?

「例えば、日本航空の『JALプレミアムエコノミー』は従来のファースト、ビジネス、エコノミーというクラス分けを、付加価値サービスによってカテゴリーを新たに増やすことに成功しました。ただ、こうした“プレミアム”の前提となるのは、元となるブランドの歴史が長いなど消費者の認知度が高く、ブランドが良好なイメージを保持しているということ。それなくして、元となるブランドに対して、さらにちょっと上という位置づけはできないですからね」(前出・嶋口氏)



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