徳井義実の税金問題 改めて「不寛容社会」を浮き彫りにした

NEWSポストセブン / 2019年11月3日 16時0分

〈徳井の脱税、今までのエピソード(ネットソースなので真偽不明)が本当だとしたらこれADHDの回避行動では?って思ったのと今までの回避行動がお笑い芸人の単なるおもしろエピソードとして消化されていたせいで誰も指摘することなく年々重症化していたのでは?って思うとちょっと問題が変わってくるな〉

 というツイートがバズったアカウントも、〈RTが1万超えた辺りから「勝手に人をADHD認定して話すな、お前は医者か?ADHDの人に失礼だぞ」みたいなリプが増えてきたんだけどADHDの回避行動に似てるからもしかしたらって話をしてるだけで別に認定はしてないし別に医者でもないわ、もっと言えば俺も患者側で薬飲んで毎日何とか生活してるんじゃ〉とのこと。

 また、〈傾向なので分かる。周りが普通にできることが、分かっていても出来ない。社会生活に支障をきたすレベル。でもやはり周りは当たり前に出来るので、一生分かってもらうことはできない。徳井さんも診断を受けてADHDの支援または治療をしてもらえていたらこんなことにはならなかったかも〉というように、徳井の身を案じるツイートをする当事者も一部だが存在した。

 彼らは勝手に診断をしていなかった。推測や憶測はしているが、それは徳井のことを思っての話であり、決してヒトゴトではないとしてこの話題を取り上げ、当事者ならではの思いを述べている。こうした知見や思いが言葉として流通することは、まだまだ偏見の多い発達障害の理解を広める点でも意味があるし、なにより日々自らの障害と格闘している当事者たちの心の風通しをよくする。社会になかなか適応できない自分を責めてしまいがちな彼らが、言いたいことを言ってもいいんだ、と勇気づけられることも多いだろう。

 だが、他の当事者外と思われるアカウントから放たれる言葉には、救いのないものも目立った。「ADHDだからって重罪の脱税が許されると思うなよ」とか、「なにかといえば発達障害だからと言い訳する風潮は間違っている」とかいった、勝手に断罪系のツイートが多いのである。徳井の行為はちっとも許されたわけではないし、発達障害だからと言い訳するような当事者ツイートを少なくとも私は見かけなかったのに。

 だいたい発達障害だから仕方ない/発達障害だから言い訳にするな、という2つの考えは、正反対のことを言っているようで実際は同じところで頭を打っている。どちらにしてもその考えでは、現に困っている当事者が次に進めないのだ。進むためには、「発達障害だから改善していこう」の発想が不可欠。そして、改善するために何を理解すべきで、何を変えていけばいいのかを、当事者のみならず周囲の人間、ひいてはこの社会に属する人全員が考えていくべきなのだ。

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