絆創膏で傷は治る? マウスウオッシュは虫歯予防になる?

NEWSポストセブン / 2019年11月12日 7時0分

「擦り傷にかさぶた」は昔の話(写真/PIXTA)

 全国のドラッグストアの総売上高は年々伸び続け、2018年には7兆円を突破。今や日本人の生活に欠かせない存在となっている。しかし、あらゆる薬が容易に手に入るからこそ、その効果は言ってみれば玉石混交ともいえる。

 自己判断で使用して思わぬ副作用を招いてしまうこともある。その一例を紹介する。

 絆創膏を貼っておけば安心と思っていたが、それがかえって傷を悪化させていたとは。加藤整骨院院長の加藤進さんはこう言う。

「昔は、傷を乾燥させて早くかさぶたを作った方が治りが早いとされていました。しかし、今は潤いを保ったまま空気に触れさせない『湿潤療法』の方が傷を早く治し、傷痕も残りにくいため主流になっています。

 そのため、昔ながらのガーゼのついた安価な絆創膏は治りが遅く、ガーゼが傷口に張りついたりして逆効果。多少値が張っても、『キズパワーパッド』のような湿潤のテープを選んで」

 湿潤療法の三原則は、「水でよく洗う」「消毒しない」「乾かさない」。意外に思うだろうが、消毒してはいけない。新潟大学名誉教授の岡田正彦さんは解説する。

「擦りむいたりけがをしたら、まず消毒液で消毒するのが常識でしたが、今はまったくの逆。消毒液の作用が強すぎて、健康な皮膚まで傷つけたり死滅させてしまうのです」

 CMでよく見かける胃薬だが、選び方ひとつで悪化することも。『薬は減らせる!』(青春新書インテリジェンス)の著者で薬剤師の宇多川久美子さんはこう語る。

「市販の胃薬のなかで『H2ブロッカー』を配合したものは、胃酸の分泌を抑える効能があります。胃もたれや消化不良の時にのむと胃酸不足の胃の中がかえって荒れてしまうのです。
 また、胃酸は強力な酸でウイルスや細菌を死滅させる役目があり、分泌量が減ると滅菌力が下がって、ウイルス性胃腸炎にかかりやすくなります」

 胃薬は胃痛の原因で使うべき薬が変わる。たとえば、食べすぎによる胃もたれの場合は胃酸を中和する漢方ベースの胃薬、お腹に不快感があり、空腹時や朝、口臭がひどい時は胃粘膜を保護するタイプの胃薬、食後の膨満感が続く場合は消化酵素や乳酸菌剤が含まれたものをのむとよい。

? ドラッグストアで購入する場合は、自己判断せず必ず薬剤師に相談しよう。

 就寝前の習慣にしている人も多いマウスウオッシュ。これも実は、虫歯や歯周病の予防効果は期待できない。

「マウスウオッシュには、血管を丈夫にして鼻づまりを解消するとされる『トラネキサム酸』や抗炎症作用があるとされる『グリチルリチン酸ジカリウム』などが含まれていますが、どちらも研究による効果は証明されておらず、つまりはエビデンスがない。

 虫歯は、歯磨きですら予防の科学的根拠がないといわれるのに、マウスウオッシュをするだけで虫歯や歯周病が予防できるとは思えません。また、マウスウオッシュでは歯に付着した歯垢をはがしたり、除去はできません。エチケットとして使う分にはよいですが、虫歯や歯周病の予防効果は期待できないでしょう」(岡田さん)

※女性セブン2019年11月21日号

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