安倍派vs菅派 閣僚ドミノ辞任の裏で“醜聞紙爆弾”飛び交う
NEWSポストセブン / 2019年11月12日 7時0分
大権力者2人が本気で闘い始めたら、どちらか一方が倒れるまで終わらない。それが権力闘争の“定め”だろう。
側近2人の辞任で“影の総理”菅義偉・官房長官は窮地に立たされ、“表の総理”の安倍首相はここぞとばかりに攻勢をかける。だが、このまま勝負がつくと考えるのは早すぎる。なりふり構わぬ闘争は「次の展開」を迎えた──。
◆法務省の職員が回収
菅原一秀・経産相と河井克行・法相の辞任を大新聞はこぞってこう書き立てた。
〈また「菅人事」で失敗 辞任ドミノ、ポスト安倍に影響も〉(10月31日付、朝日新聞)
〈「側近閣僚」の相次ぐ引責辞任は、菅氏にとっても大きな打撃となりそうだ〉(10月31日付、読売新聞)
極めつきは、自民党内に流れている安倍首相が漏らしたとされる一言だ。「これで菅も終わりだな」。
そんな発言が伝わっていること自体、安倍首相と菅氏という権力者2人の関係が決定的に悪化していると永田町では受け止められていると物語っている。
だが、現実の権力闘争は総理大臣と“影の総理”が正面切って弾を撃ち合うわけではなく、水面下のもっと隠微で複雑な動きとして進行している。菅原氏が選挙区にメロンやカニを配ったという公選法違反疑惑が国会で追及されていた10月中旬、国会議員会館に1通の“怪文書”が配られた。
本誌・週刊ポストが入手した文書は、検察の機密費に関するもの。“稲田伸夫・検事総長と検察幹部の会話を録音した内容”として、次の発言が抜粋されていた。
〈稲田検事総長「今回やっと機会がめぐってきた。河井法務大臣は何も疑わなかったよ。凄いだろう、法務大臣から機密費を騙し取ったんだ。」〉
文末には“文書の作成者”として、共産党の区議会議員の実名と顔写真、住所、電話番号が掲載されている。
文書を受け取った国会議員によると、議員会館内の事務所の郵便受けに直接ポスティングされていたという。そのことから、議員会館に出入りできる政界関係者か役所関係者などがバラ撒いたと考えられる。配布先は法務行政に関係の深い議員の事務所が選ばれているともいう。
永田町には日常的にこの手の文書が出回っている。特定議員のネガティブ情報を拡散させる意図で差出人不明の文書が全国会議員の事務所に郵送されることもあれば、実名の告発者から有力政治家の不正行為を分厚い証拠文書とともに野党幹部に郵送されたり、議員会館の事務所に持ち込まれることも珍しくない。
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