心筋梗塞、脳梗塞のリスクを激減する血管年齢チェックシート

NEWSポストセブン / 2020年1月9日 16時0分

血管の異変を察知せよ

 厚労省の統計によれば、心疾患による年間死亡者数は20万人、脳血管疾患は10万人(18年)。日本人のおよそ3人に1人がいずれかの死因で亡くなっている。これらは別々の部位で起きている病だが、その原因は共通している。全身にくまなく張り巡らされた「血管」の異変だ。重病を遠ざけ、健康寿命を延ばす最大の対策は、自分の「血管年齢」を知ることにある。

◆再発リスクが高い「血管事故」

「心筋梗塞や脳卒中は、どちらも『血管の老化』によって動脈硬化が進行して、心臓や脳の血管が詰まったり、破れたりすることで起こる『血管事故』です。全身の細胞に栄養や酸素などを運ぶ血管の老化が進行するほど、血管事故の発生リスクが高まります」

 そう語るのは池谷医院院長の池谷敏郎医師。『「末梢血管」を鍛えると、血圧がみるみる下がる!』などの著書を持ち、血管と健康の関係について研究してきた第一人者である。血管に関する数多の症例に接してきた経験から、「血管の老化」が数々の重病の元になっていることが分かったという。

 人間の血管は外膜、中膜、内膜の3層構造になっており、血管の老化とは内膜の壁が血管の壁がしなやかさを失い、傷つきやすくなることを指す。

「皮膚が年齢とともに老化するように、血管も加齢によって老けてゆく。また高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病などによっても血管の老化は進行し、血管事故の発生リスクが高まります」

 だが血管の老化に自分で気づくことは難しい。

「肌の衰えのように目に見えるわけではなく、血管が破れたり詰まったりするまで痛みを感じにくいのが特徴です。血管の老化は知らないうちに進行するため、ある日突然、心筋梗塞や脳卒中を発症するケースが多い。一度血管系の疾患が発症すると麻痺や認知症が残ることも少なくない。これらの疾患は運よく助かっても再発リスクも高く、健康寿命に大きく影響します」

 全身に張り巡らされた血管が、いつ死を招く爆弾に変わるか―そんな恐怖に怯えながら暮らす前に、できることがある。それが自分の「血管年齢」を知ることだ。

「その名の通り、血管の老化の進行具合を年齢で示したものです。血管年齢の高さと病気の罹患リスクは関連性が高いと考えて良い。まずは自身の血管年齢を把握することが大切です」

 自分の血管年齢を知る目安となるのが、別掲した「血管年齢チェックリスト」である。12のチェック項目ごとにリスク度を足していくと、「年相応」「実年齢より10歳以上老化」「実年齢より20歳以上老化」の3パターンを診断できる。

「リスク度の合計値が9以上の方は、一度病院で精密な検査を受けた方が良い」と、チェックシートを作成した池谷医師は話す。脈が血管内を伝わる速度を算出する『脈波伝播速度検査』や、血管内部を超音波で診断する『頸動脈エコー検査』を受ければ、より詳細な血管の老化具合が分かる。

※週刊ポスト2020年1月17・24日号

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