「専門医」だからといって名医とは限らないカラクリ

NEWSポストセブン / 2020年3月15日 7時0分

肩書よりも実績(写真/AFLO)

 検査を受ける病院を探していると、医師のプロフィールに書かれた「内視鏡専門医」「臨床検査専門医」などの“肩書き”が目に入ってくる。だが、「専門医を名乗る以上、検査がうまいに違いない」と簡単に信じてはいけない。専門医の“本当の意味”を知っておこう。

 まず「検査の専門医」とは誰が決めるものなのか。医療ジャーナリストの村上和巳氏はこう説明する。

「各学会か日本専門医機構が認定するもので、日本専門医機構は発足間もないので、実質は各学会が認定した専門医が多い。

 学会ごとに基準があって、所定の大学病院や民間病院などで数年間研修を受け、技術レベルや論文などの基準や、学会の総会への出席など複数の条件をクリアしたうえで申請し、試験を受けて合格すれば専門医として認められます」

 胃カメラや大腸カメラを例に取ると、日本消化器内視鏡学会では、「内視鏡専門医」を認定している。

 5年以上継続して学会の会員であることや、学会が指定する指導施設などで5年以上の研修を受けたことなどが条件とされ、研修期間中には一定の「検査点数」を満たすことが求められる。

 上部消化管内視鏡(胃カメラ)が1回1点、下部消化管内視鏡(大腸カメラ)が1回5点の換算で、5年間で合計1000点以上となることなどを求める基準がある。それらの要件を満たしたうえで所定の申請書類を提出し、書類審査を通過すれば、筆記試験を受けられる。

◆実技試験はあるのか?

 日本医学放射線学会が認定する「放射線診断専門医」は、CTやMRI、レントゲン(胸部X線)などの画像診断について専門知識を求められるが、こちらも「5年以上同学会員であること」「2年以上臨床経験があること」などの要件を満たしたうえで筆記試験を受験する。

 この2つの専門医はどちらも、試験の合格後に研修期間が設けられている(内視鏡専門医が5年、放射線診断専門医が2年)が、実技試験は設けられていない。

 一方、検査について広い知識が求められる「臨床検査専門医」も学会への所属が義務づけられているが、こちらは受験資格として「学会が定める5年の研修を事前に終了しておくこと」が求められ、採血や血液検査の判定・評価といった実技試験がある。

 こうした専門医の一覧は学会HPなどで公開されており、“自分の家に近い専門医”を探すことは可能だ。ただし、これらの資格を持っているからといって「検査が上手い医者」とは限らない。

「専門医であれば最低限のレベルは満たしていると考えていいが、それより先の、“上手いかヘタか”というのは別の話です」(村上氏)

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