逗子ストーカー容疑者「ネットでの質問リスト」を専門家が分析

NEWSポストセブン / 2012年11月14日 7時0分

 神奈川県逗子市で起きたストーカー殺人は、元教員の小堤英統容疑者(40)が元交際相手だった三好梨絵さん(33)を殺害後に自殺してしまったために、犯行に至るまでの経緯の解明は果たせなくなった。

 だが、小堤容疑者らしき男が犯行の約1年半前から書き込んでいたとされるインターネットの質問サイトから、普段の生活や犯罪心理の一端をうかがい知ることはできる。

 新潟青陵大学大学院教授(臨床心理学研究科)の碓井真史氏が、投稿内容の一部から容疑者の人物像を分析する。

■分かってもらいたい願望
・婚約を一方的に破棄してきた相手に対して慰謝料を請求することは可能でしょうか? 法律や判例に詳しい方、教えてください(2011年11月、2012年3月)
・一方的な婚約破棄によって鬱病が重篤化した場合、相手を傷害罪として訴えることはできますか?(2011年10月)
・私は、今、何か違和感を感じることが多く、それがストーカー被害によるものなのか判断できません。実際にストーカー被害に遭われた方、具体的な事例などを教えてください(2011年5月)

「本当に婚約破棄の法律や判例が知りたかったのではなく、『自分はこんなにひどい目に遭わされたのだから、慰謝料を請求するのも間違ってませんよね』という怒りを誰かに分かってもらいたかったのでしょう。だからこそ、何度も同じような書き込みをしている。親切な回答や同意を寄せてくれる質問サイトは、容疑者が精神的な満足感を得るのにもってこいだったと思います」(碓井氏)

■大きく報道されたい願望
・マスコミ関係の方に質問です。市橋事件や桶川市ストーカー事件は大きく報道されましたが、一方で新聞の社会面に小さく報道されない殺人事件もあります。両者の違いは何ですか?(2011年10月ほか多数)
・(テレビドラマで出てくる暴行シーンの羅列)人間ってあんなに簡単に気絶するものなのでしょうか?(2011年10月)
・殺人事件を犯した犯人が、逮捕される前に自殺してしまった場合、その後の事件の処理はどうなるのですか?(2011年12月)

「小堤容疑者の思考は、彼女を殺して自分も死ねば、あの世で再び巡り合える――といった無理心中のような純粋さはありません。市橋事件を引き合いに出して小さな報道の扱いにされては困ると思ったのか。自分は彼女をこれほど愛し、その結果、傷ついたという気持ちを広く世間に知らしめたかったのでしょう。ある意味、自己愛強さゆえに“表現としての犯罪”という側面があったのかもしれません」(碓井氏)

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