「隣の家のソーラーパネルがまぶしすぎる」で慰謝料出た例も

NEWSポストセブン / 2012年11月25日 16時0分

 竹下正己弁護士の法律相談コーナー。今回は「隣家のソーラーパネルがまぶしすぎる。迷惑料を請求したい」と以下のような質問が寄せられた。

【質問】
 隣の家が屋根にソーラーパネルを取りつけたのですが、問題はそのパネルの光の反射が我が家を襲ってきていることです。カーテンで防御していますが、ときにはまともに反射を浴び、目が痛くなることもあり、このままでは平穏に暮らせません。隣家に迷惑料を請求したいのですが可能ですか。

【回答】
 反射光のまぶしさが受忍限度を超えているかどうかの問題です。社会生活を営む上では多少権利を侵害されても、お互い様で我慢しなくてはならないこともあります。しかし、生活妨害の程度が良識の範囲を超えたときは違法性を帯び、不法行為となり、事案によって損害賠償だけでなく、原因の除去や被害防止対策なども請求できます。

 ソーラーパネルを屋根に貼ったときの反射光のまぶしさは見当がつきませんが、照度や輝度を基準にして客観的に程度を測ることはできます。そして、健康な日常生活にふさわしい照度などは、JISの推奨規格などもあり、これと比較することで、ある程度の判断が可能です。

 反射光がこうした規格範囲に収まっていれば、もちろん受忍限度内ですが、多少ハミだしてもカーテンで遮断できる場合や、一日のうちのごく一部の時間であれば、受忍限度を超えていないことになると思います。

 最近の裁判事例で、よく似た件があります。自宅の南側に新築した建物の、こちらに向いた北側の屋根に貼られたソーラーパネルの反射が一年中まぶしく、午前中は部屋によって30分から3時間、通常の輝度の4000倍を超え、住民は日差しの強いときは南側を見ることもできず、ベランダの物干しに出るときにはサングラスの着用が必要となったという事件です。

 南側住民と共同で訴えられたメーカーは、法令上の規制がないと反論。しかし裁判所は、ソーラーパネルにより、北側住民の建物所有権の円満な利用が妨害されており、その程度は受忍限度を超えていると判断し、パネルの撤去を命じた上、多額ではありませんでしたが、慰謝料も認めています。

 なんにせよ、照度等の測定をしてくれる業者などに依頼して客観的資料を用意した上、弁護士会の法律相談を受けて下さい。

※週刊ポスト2012年11月30日号



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