日産志賀俊之COO「ゴーンがいなくなっても昔に逆戻りしない」

NEWSポストセブン / 2012年12月2日 16時0分

 一時は業績が悪化していた日産自動車。カルロス・ゴーン社長兼CEOとともに、日産自動車の急成長の立役者になったのが志賀俊之COO(59)だ。COOを独占直撃した。

――中国市場では反日デモ、不買運動などで日系自動車メーカーが苦戦を強いられています。

志賀:現地は落ち着きを取り戻しつつあり、ショールームへの来場者数も復調しているという報告を受けています。

 我々にできるのは、中国の顧客に対して、商品の魅力やサービス向上などを真摯に訴え続けることしかありません。仮に不買運動が続いて減産が長引けば、現地のサプライヤー(部品会社)やディーラーなどの売り上げにも影響し、日中の経済に大きな損失を与えかねない。早く正常化することを切に願うばかりです。

――昨年発表した中期計画「日産パワー88」では、中国を最重要市場と位置付け、グローバル戦略を立てている。今後、計画を見直さざるを得ないのではないか。

志賀:中国への期待は変わりません。成長スピードが多少鈍化しても、ポテンシャルは極めて高い。欧米と比べても財政は健全です。リーマン・ショックの時も4兆元(約56兆円)の経済対策を打ち出して内需を喚起し、世界経済を支えましたが、中国はまだ今後も財政出動できる余力がある。内需喚起は続いていくはずで、その意味でも悲観はしていません。

 日産パワー88では中国以外の市場でも成長を狙っていく計画で、グローバル戦略には変更はありません。ただし投資は慎重に行なうつもりで、「(工場が)足りないから増強する」というイメージです。利益度外視で拡大戦略を採ることはしません。

――世界市場で戦うには技術力も鍵になる。かつては「技術の日産」と呼ばれていたが、最近はライバルと比べると後手に回っているようにも見受けられます。

志賀:それは心外。まったくそうは思いません。2000年から始まった「日産リバイバルプラン」以降、売上高の4%を超える研究開発費をコンスタントに投入してきたし、環境・安全、それにほぼ全車種でCVT(自動無段変速機)を搭載するなど先進技術では負けない自信があります。

――ハイブリッド車(HV)ではトヨタの後塵を拝している。

志賀:社内でもなぜHVを積極的にやらないのかという議論はありましたが、すでにトヨタは10年も前から取り組んでおり、それなら我々は二番煎じでなく電気自動車(EV)に挑戦しようと決めたわけです。新しい分野での挑戦はリスクが大きいが、そうしなければ成長はありえません。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
NEWSポストセブン

トピックスRSS

ランキング