3.11直前と酷似する異常変動 専門家が4つの警戒ゾーン指摘

NEWSポストセブン / 2020年6月4日 7時5分

地震が頻発して不安を感じている人は多いはず(写真/EPA=時事)

 長野県と岐阜県の県境では5月22日までの1か月で計142回もの地震を記録。さらに関東地方でも5月4~11日の1週間で3回の緊急地震速報が鳴り響いた。あまりの頻繁さに、不安を感じている人も多いだろう。

 測量学の世界的権威で、本誌『週刊ポスト』の「MEGA地震予測」で数々の大地震を的中させてきた村井俊治・東大名誉教授は、「小さな揺れが頻発している地域だけでなく、意外な場所に危険な兆候が現われている」と指摘する。

 村井氏が注目するのは、地震が頻発した4月中旬以降とそれ以前の大きなギャップだ。

「4月上旬までの3週間は、全国的に異常変動がほとんど見られませんでした。これほど長期間にわたって『静穏』状態が続いたのは、2011年の東日本大震災以降初めてのことです。長い『静穏』期間の後に中小規模の地震が続くと、大きな地震の起きる可能性が高いことが研究からわかっています」(村井氏)

 村井氏の予測のベースとなっているのは、国土地理院が全国1300か所に設置した「電子基準点」のGPSデータだ。基準点の1週間ごとの上下動である「異常変動」、地表の長期的な「隆起・沈降」、地表が東西南北のどの方向に動いたかの「水平方向の動き」の3つの主な指標を総合的に分析し、地震発生との関連性を予測している。

「今回は私の予測手法をインプットした学習型AI(人工知能)を本格的に導入しています。膨大な基準点のデータをAIが分析・算出した危険度も予測に加味しています」(村井氏)

 その結果、最も警戒すべき4つのゾーンが判明した。

【1】東北警戒ゾーン

 東日本大震災以降、日本列島の中でも最も大きな変動が続いている。秋田県南東部の電子基準点「皆瀬」の8.23cmを中心に異常変動も集中し、大地震発生が危惧されるという。

「東日本大震災の発生直前、その震源となった海域に向かって大きな水平方向の動きが見られました。我々が『プレスリップ』と呼んでいる現象ですが、それと似た動きが5月中旬に見られました。これは3.11以降、初めての現象です。特に岩手県の基準点『大船渡』と『S陸前高田』の周辺で大きな動きが起こっています。

 隆起・沈降の動きを見ても、太平洋側が隆起する一方、日本海側は沈降しており、境目にある奥羽山脈に大きな歪みが溜まり続けています」(村井氏)

【2】首都圏警戒ゾーン

 5月22日までの3日間で、東京湾を震源とする震度1~2の地震が7回も発生。4月26日には最大震度4の茨城県南部地震、5月4日と6日には最大震度4の千葉県北東部と北西部地震が起きている。緊急地震速報が頻発したことは記憶に新しい。

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