ラクナ梗塞、脳出血、くも膜下出血… 脳卒中の種類を解説

NEWSポストセブン / 2020年6月19日 16時5分

脳の深部の細い血管が詰まる

 手足のしびれやろれつが回らない、めまいといった症状が突然現れるのが「脳卒中」だ。こういった症状が出た段階ですぐに病院へ行かないと、命を落とす危険性があるのはもちろん、助かっても障害が残る可能性が高い、恐ろしい病気だ。脳卒中にはいくつかの種類があるが、もっとも罹患者数の多い「脳梗塞」は、6~8月に発症件数が増える。新型コロナウイルスの感染も怖いが、いまの時期は脳卒中にも用心しないとならないのだ。

 脳卒中は、血管が血栓(血のかたまり)で詰まる脳梗塞と、血管が裂けて出血する脳出血の2つに大別される。さらに、脳梗塞は「ラクナ梗塞」、「アテローム血栓性梗塞」、「心原性脳塞栓」の3つに分かれる。一方、血管が裂けることで起きるのは脳出血だが、脳にできた動脈瘤が裂けて起きる「くも膜下出血」もある。脳卒中に含まれるこれらの詳細を紹介する。

血管が詰まる

【ラクナ梗塞】

「ラクナ」とは小さな空洞という意味で、脳の深部の細い血管が詰まるタイプの脳梗塞をいう。小さな梗塞が多発することが多いが、無症状の微小梗塞(麻痺などの症状がない)が出ることもある。高齢者に多く、夜間や早朝に発症。起こり方は緩やかで、段階的に悪化していく。多発しなければ比較的軽症な場合が多い。

【アテローム血栓性梗塞】

「アテローム」とは粥状硬化という意味で、動脈硬化で起こる血管の変性のこと。脳内の比較的太い動脈や頸動脈の動脈硬化が進行し、血栓を形成して詰まらせたり、血管の壁からはがれた血栓が流れ、脳内の血管を詰まらせることで生じる脳梗塞。発症時の症状は比較的軽い場合が多いが、悪化することもある。

【心原性脳塞栓】

 心臓内にできた血栓が脳内血管まで流れ、閉塞させるタイプの脳梗塞。特に、心房細動という不整脈や心臓弁膜症などの心臓病がある人の発症率が高い。それまで全く問題のなかった脳血管が突然詰まるため、重篤な症状が急に出現するのが特徴。急激に意識障害などの症状が出現し、死に至ることもある。

【脳出血】

 脳の細い血管が裂けて脳の組織の中に直接出血することで起こる。出血した血液は固まって血腫となり、直接脳の細胞を破壊したり、周囲の脳を圧迫してその働きを妨げる。出血の原因は、高血圧や動脈硬化によってもろくなった血管が裂ける場合が多く、約8割を占める。日中の活動時に発症することが多い。

【くも膜下出血】

 脳とその表面にある「くも膜」の間にある血管の分岐部などにできたこぶ(脳動脈瘤)が裂けて出血することで起こる。脳卒中の中では珍しく激しい痛みを伴う。血液は脳とくも膜との隙間に急激に広がり、脳全体にダメージを与え、激しい頭痛と嘔吐を引き起こす。大出血すると昏睡状態となり、突然死することも。

イラスト/飛鳥幸子

※女性セブン2020年7月2日号

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