女優・前田敦子、日本映画の名匠たちが評価する「生き様」

NEWSポストセブン / 2020年7月3日 7時5分

有名監督が次々と起用する理由とは(時事通信フォト)

 女優に転身したAKB48グループの元メンバーは数多く存在するが、前田敦子の活躍ぶりは、さすがかつての不動のセンターと言うべきか。日本を代表する映画監督による起用が続き、邦画界で確固たる地位を築いている。

 ただ起用されるだけではない。前田は不思議と名監督たちを魅了してしまうのだ。彼女に魅せられた映画人のひとりが、『CURE』や『アカルイミライ』などの作品で知られ、『トウキョウソナタ』ではカンヌ映画祭「ある視点」部門・審査員賞を受賞した黒沢清監督だ。

 黒沢監督は、前田の主演映画『Seventh Code』(2014年公開)でメガホンをとった。こちらは、もともと前田のソロ曲のMVとして制作された映像だが、一般的なMVの枠にとどまらず、ロシアのウラジオストクでロケが行われ、60分間の短編映画に仕上がっている。

 黒沢監督は初日舞台あいさつで、「悪く言うと、孤立している。ひとりだけ他と全く違う何かがある。こんな若い年齢の日本人で、たったひとりで生きている強さが、ぱっと見た瞬間に滲み出してくる人は少ない」と前田の印象を語っていた。2019年に公開された『旅のおわり世界のはじまり』でも前田を主演に起用しており、黒沢監督が“女優・前田敦子”に惚れ込んでいることは間違いないだろう。

『リンダ リンダ リンダ』や『天然コケッコー』で知られる山下敦弘監督も、『苦役列車』(2012年公開)、『もらとりあむタマ子』(2013年公開)と続けて前田とタッグを組んでいる。『もらとりあむタマ子』で前田が演じた主人公・坂井タマ子は、家事を手伝うこともなく、就職活動をすることもなく、毎日だらだら過ごすだけの無職という役どころだ。ともすれば見る側をイライラさせるキャラクターになりそうなところだが、なぜか食っちゃ寝する姿が不思議と惹きつけられる。

 山下監督は「ダラダラしたあっちゃんは、きっとかわいい」と構想段階からイメージしていたそうで、映画ニュースサイト「映画.com」のインタビューでは「それが魅力的に見えるのが、あっちゃんの持っている魅力なんでしょうね」と語っている。

 他にも前田がヒロイン役を演じた映画『イニシエーション・ラブ』(2015年公開)を手掛けた堤幸彦監督は、「女優・前田敦子は最終兵器。言葉じゃない、心動かされるかわいさがある」とコメント。成宮寛貴とダブル主演を務めたホラー映画『クロユリ団地』(2013年公開)を手掛けた中田秀夫監督は、「ホラーのヒロインは美しくないといけない」「恐怖表現の度合いのカンがいい」と語っている。

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