ぎんさんの98才長女 お湯なし“お風呂事件”で家を飛び出す

NEWSポストセブン / 2012年12月1日 7時0分

『女性セブン』がぎんさんの娘4姉妹への取材を始めて1年余り。玄関を開けた途端に、いつもは4姉妹の明るい笑い声が響いてくる蟹江家。だが10月中旬に記者が訪ねると、家はシーンと静まり返っていた。取材の後、五女の美根代さん(89才)がこっそり打ち明けてくれた。

“大ゲンカ”が起きたのは1か月ほど前、朝から小雨が降りしきって肌寒い日だったという。その日、夕暮れ近く、三女の千多代さん(94才)は、あんねぇ(長女・年子さん・98才)にこう声を掛けた。

千多代さん:「なあ、今夜は風呂はどうするの。入るの、入らんの?」

年子さん:「うーん、今日は…入らんことにしようかな。ちょっと鼻がぐずぐずするでな」

 茶の間でテレビを見ていた年子さんはそう答えた。それで千多代さんは、お風呂を沸かさないことにした。

 夕食がすんで、千多代さんは台所で食器を洗っていた。すると、奥の浴室のほうでなにやら音がして、あんねぇの「千多代~、千多代~」という呼び声がする。

「今夜は入らん」と言った年子さんは、すっかりそのことを忘れてしまい、裸になって浴室へ足を踏み込んでしまったのだ。顔を紅潮させた年子さんが、ツカツカと台所にやってきて、スッポンポンのままで仁王立ちになった。

年子さん:「お風呂が沸いたかなあと、浴槽のふたを取ったら、お湯が入っとらんがぁ」

 それから、ふたりの丁々発止の応酬が始まった。

千多代さん:「あんねぇは、今日は入らんと言うたじゃないの!」

年子さん:「いや、はっきり入らんとは言うとらんよ!」

千多代さん:「全く自分の言うたこと棚に上げてぇ…ボケちまったんじゃないのかね」

年子さん:「私はどうにもボケとらん! 千多代はいっつも私のことをボケた、ボケたと言って…ああ、こんな性格の悪い妹とは一緒におりたくないがね」

千多代さん:「そうか、そうか。そこまで言うんなら、ここに居てもらわなくてもいいよ。ここは私の家だがね」

 売り言葉に買い言葉で、その夜から、ついにふたりはひと言も口を利かなくなってしまったという。

 端から見れば、ちょっとしたすれ違いかもしれないが、当人たちにとっては、我慢の積み重ねが限界に達していた。

 振り返れば、年子さんと千多代さんが、ひとつ屋根の下で暮らすようになって足かけ9年になる。それまで息子夫婦と暮らしていた年子さんだったが、万事嫁任せの生活をするうち、物忘れがひどくなり、認知症の一歩手前のような状態に。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
NEWSポストセブン

トピックスRSS

ランキング