藤井聡太七段 初タイトル獲得後の難敵は「上座」問題

NEWSポストセブン / 2020年7月10日 7時5分

「腰掛け」の位置が問題に(写真/共同通信社)

 快進撃を続ける藤井聡太七段(17)。9日の棋聖戦5番勝負の第3局に敗れ、史上最年少タイトルの獲得は次局以降に持ち越しとなったが、その勢いは日本中の注目を集めている。そうなると少し気は早いが、将来的に期待されるのが前人未到の“八冠”への道だ。将棋ライターの松本博文氏が語る。

「順位戦を勝ち上がる必要がある名人戦だけは、最短でも挑戦は3年後ですが、そこまで勝ち続けることを期待させるほど強い。目下、盤上では弱点が見当たらない」

 ただ、タイトル獲得となると“最年少”ゆえに戸惑うこともありそうだ。その一つが「席次」である。

「棋界には序列上位が上座という慣習がある。序列はタイトル保持者、永世名人などの永世称号保持者、九段、八段……と続き、段位が同じなら棋士番号の早い順(棋士になったのが早い順)に上座が決まる。現役最年少の藤井七段はタイトル獲得で序列が全棋士の5番目までジャンプアップし、諸先輩を差し置いて上座となるのです」(観戦記者)

 序列と先輩・後輩関係が逆転すると、若い棋士は序列が上でも先に来て下座に着くのが礼儀だという。そんな席次を巡り“騒動”を起こしたのが、史上初の七冠を達成した羽生善治九段(49)だ。

「23歳で四冠だった羽生九段が順位戦A級に初参戦した時、当時の中原誠前名人(72)、谷川浩司王将(58)との対局で、上座に座ってしまった。順位戦だけは前年の成績順に席次が決まる慣習もあるのですが、羽生九段は『四冠だから上座』と思ったようです。外野から“先輩を差し置いて無礼だ”と批判もあった。

 今年の竜王戦挑戦者決定三番勝負は、藤井七段とその羽生九段の対戦になる可能性があります。30歳以上年下でもタイトル保持者なら藤井七段が上座。藤井七段の対応に注目です」(同前)

 盤外でも最善手を見せてくれるか。

※週刊ポスト2020年7月24日号

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