コロナで家族や親戚関係に変化 帰省、冠婚葬祭の集まり終了

NEWSポストセブン / 2020年7月17日 16時5分

法事でも「密」を防ぐ必要がある

 新型コロナは、これまでの生活を一変させたが、家族や親戚との関係性もこれまでとは変わってきている。

 都内の機械メーカーに勤務する男性会社員Aさん(49)は、お盆・正月とゴールデンウィークの年3回、家族を伴って東北地方の実家に帰省していた。しかし、今年の大型連休は緊急事態宣言の最中だったので帰省を取り止めた。お盆も「今年は帰らない」とすでに両親に伝えている。Aさんが言う。

「帰省のたびにいつも妻の機嫌が悪くなり、行きや帰りの車内でケンカになることが多かった。それでも頻繁に実家に帰っていたのは“私らが元気なうちに孫の顔をたくさん見せてほしい”という両親の願いがあったからです。いつも電話をするたび“次はいつ帰ってくるんか”という話ばかりでしたしね。

 でも、今回はまったく逆でした。親たちは“コロナが怖いし、東京から子供たちが帰ったら近所から何を言われるかわからんから別に無理しなくていい”と」

 これを機に、Aさんは里帰りのペースを考え直した。

「これから子供たちも中学、高校に進んで大きくなるし、今まで通りの関係性ではいられない。一家で帰れば毎回10万円以上のお金もかかる。帰省は正月に私ひとりが帰るくらいで十分かな、と。今はテレビ電話もあるし、孫からは誕生日に電話させれば十分。母の日や父の日にもプレゼントを贈りますしね。

 そのくらいのほうがお互いにとって負担が少ない。両親も寂しがるどころか“今年のゴールデンウィークは夫婦でのんびりできた”と喜んでいました」(Aさん)

 葬儀や法事でも、「密」を防ぐために、招く人を最小限にしたり、簡素化や中止を決めるケースが増えている。北陸地方に住む元教員のBさん(66)の家は、冠婚葬祭のたびに親族一同で集まる慣わしを変えた。

「4月に親戚の80代の叔父さんが亡くなったのですが、“高齢者が集まるのは危険”“家族葬でいいんじゃないか”という意見が親族から出て、本家筋の長老をはじめ、私を含む親戚のほとんどが葬儀に行かず香典を送るだけにした。

 一族には年寄りが多いので、今後は法事や結婚式などもごく内輪だけでいいのではないか、という話になっている。本来は夏にも親戚の十三回忌が盛大に行なわれるはずでしたが、私は行かない予定です。

 葬儀や法事に出席しないからといって、故人を偲ぶ気持ちが薄いわけではない。これまでの慣習が本当に必要なものかどうかを考えるきっかけになった」(Bさん)

※週刊ポスト2020年7月24日号

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