五輪準備で群馬に来た笑顔の南スーダン選手団「帰りたくない」
NEWSポストセブン / 2020年7月21日 16時5分
2020東京五輪の開催を信じて、“コロナ前”から日本に来ていた選手たちがいる。群馬・前橋市で合宿中の南スーダン五輪・パラ代表選手団の5人だ。
前橋市は7月末までに受け入れ継続か打ち切りを決定するが、“東京五輪開催危機”を経験し、選手たちと前橋市には絆が芽生えている。前橋市スポーツ課誘致係の清水一孝氏が語る。
「最初は全然コミュニケーションが取れませんでしたが、少しずつ日本語を覚え、今はボディランゲージで何とか(笑い)」
国際協力機構(JICA)の紹介で市が受け入れたのは昨年11月。それ以来、地元住民との交流会などを通して、お互いの距離を縮めてきた。「来日した時に見られなかった笑顔が見える」と言うのは、スポーツ課長の桑原和彦氏。
「11月でも、向こうは37℃の灼熱。そもそも長袖というものが無いらしく、来日時は寒そうでした」
アクーン・ジョセフ・アクーン・アクーン選手(18、400mハードル)が、来日当時の印象を笑顔で語る。
「日本はとにかく寒かった。でも今は休日にサイクリングしたり、エンジョイしています」
南スーダンの食糧事情もある。パラ代表のクティヤン・マイケル・マチーク・ティン選手(29、100m)が言う。
「母国では2~3日食べられず、走れないこともありました。食事や練習環境に感謝しています」
3度の食事とトレーニングにより、選手たちの健康状態は改善したようだ。前出・桑原氏は、彼らの成長を振り返る。
「マイケルは来日当初は頬もこけてて、普通の定食を残すぐらい胃が小さかった。体が大きくなり、記録も伸びている」
選手たちは「帰りたくない」と口々に語るが……。不透明な状況に、多くの人が翻弄されている。
※週刊ポスト2020年7月31日・8月7日号
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