発熱者の診察拒否が全国で続出 患者はどうすべきか?

NEWSポストセブン / 2020年8月23日 7時5分

救急の受け入れに制限がかかるケースも(写真/AFLO)

 新型コロナの影響で病院に行っても診察を拒否される──そんなケースが全国で起きている。病院側の都合で、診るのを断わられた時、患者はどうすればいいのか。

 8月初旬、都内に住む30代女性が体調を崩した時のことだ。

「夜中に38度の熱が出たため、夫が夜間診療を受け付けている病院を探して電話をかけてくれました。でも、『発熱患者は診ない』とことごとく断わられてしまいました」

 こうした「来院拒否」が、全国の医療機関で続いている。夜間外来だけでなく、通常の診療時間内でも「発熱患者お断わり」の病院も少なくない。

 なぜこんなことが起きるのか。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師はこう語る。

「外来の患者さんはすべて、PCR検査で陰性の結果が出るまでは“コロナに感染しているかもしれない”と考えて診療に当たるしかない。そのため、コロナ患者用のベッドがない、あっても少ない病院では、かかりつけ以外の患者は断わらざるを得ないのが現状です」

「この時間はダメです」

 では、都心部にある大病院ならベッド数が確保できていて、新規の患者を受け入れる余裕があるのかといえば、実態はそうではない。上医師によれば、「大病院ほど面倒を避けようと、さまざまな理由をつけて断わってくることが多い」という。

「外来患者がコロナに感染していて、結果的に院内感染が拡大してしまう可能性は否定できません。診療報酬は全国一律なので、固定費がかさむ都心の大病院は、もともと経営が苦しいうえ、医師や看護師の不足などから手術数も絞っている。そのうえコロナ患者を抱えることになれば、手術の延期などで収益が圧迫される。リスクを恐れているのです」(上医師)

 熱がなく、他の症状で病院を訪れても、診察を断わられる場合もある。感染者が急増している沖縄では、医療体制が逼迫し、外来制限などの対応を迫られる医療機関が出てきている。

 都内でも、すでに診察時間に制限を設けている病院が少なくなく、「急に胃が痛くなったので病院に行ったら、『いまの時間は、新患は受け付けていない』とにべもなく断わられてしまった」(40代男性)という人もいる。

 オンライン診療(電話診療)の推進も謳われているが、誰もが活用できるわけではない。

「いつもの高血圧の薬をもらうだけなので、かかりつけ医に電話で受診し、処方箋を出してもらおうと思ったが、『オンライン診察はやっていない』という。診察時間が制限されているし、コロナの院内感染も怖いから、病院に行かずに済めばいいのだが……」(60代男性)

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