石原慎太郎氏と櫻井よしこ氏7年振り対談 前回は尖閣語った

NEWSポストセブン / 2012年12月11日 7時0分

 国家の最大の使命は、国民の生命と財産を守ることである。が、今の「日本」はその役割を果たしているだろうか。国土を守り、国家の未来を作っていく責任とは何か。新しい日本に生まれ変わるために何が必要なのか。国を憂う石原慎太郎氏と櫻井よしこ氏が、語り合った。

 * * *
櫻井:石原さんとの雑誌での対談は7年ぶりですが、前回の大きなテーマが「尖閣諸島をいかに守るか」でした。つまり日本はこの間、国家として何も手を打ってこなかったということです。石原さんは当時から強い危機感を持っていましたね。

石原:いやいや、青嵐会(*注1)の頃からですから、もう30年以上になります。青嵐会で資金を集めて、大学の冒険部の学生有志に依頼して魚釣島に小さな灯台を作ってもらった。その後、日本青年社が本格的な灯台を作ってくれたんですが、運輸省の水路部に視察させて海図に正式に記載しようとしたら、外務省が「時期尚早」と言って横やりを入れてきた。いったい何が時期尚早なのか、わけがわからなかったね。結局、そのまま20年以上も放置されたんです。

櫻井:野田佳彦首相は尖閣国有化の理由を「平穏かつ安定的な維持管理を継続する」ためだと述べましたが、安定的どころか、中国は圧力を強めてくるばかりです。国有化の際には、船溜まりと灯台を設置するという石原さんの要求を野田首相が呑んだのではなかったのですか?

石原:いや、呑んでなかった。僕は野田君には、本格的な港でなくても、緊急時に逃げ込める船溜まりを作ればいいんだからと言ったんです。実際に石垣島などの漁業者たちは困っていますからね。しかし、野田君は結局何もしない。

櫻井:野田首相はやるつもりだったのに、岡田克也副総理と玄葉光一郎外相以下外務官僚が「中国を刺激する」と言ってブレーキをかけたと聞いています。岡田氏などはこれが財界の総意だとして強力に働きかけたそうですが、なぜそこまで中国を恐れるのでしょうか。

石原:1987年に柳谷謙介外務事務次官がトウ小平を評して、偉い人だから情報が通じにくいという意味で「雲の上の人」と言ったら、それはシナ語ではボケた人間って意味でね。中国側から抗議があって次官を降ろされた。あの頃から、外務省でシナの問題がタブーになった気がしますね。

櫻井:外務省はどこの国の役所なのかと思います。例えば北京の日本大使館の建築確認と引き換えに、新潟市と名古屋市の領事館用の土地の便宜を図るとの口上書(*注2)を出す。領土を守るどころか中国に国土を売り渡そうとするのですから。

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