小柳ルミ子「人を喜ばせ、痺れさせる華と毒を兼ね備えたい」

NEWSポストセブン / 2020年11月26日 16時5分

小柳ルミ子が1999年に発売した伝説の写真集を振り返る

 小柳ルミ子(68)は今年で芸能生活50周年を迎えた。彼女が1999年、47歳にして“最後のヌード”を披露した伝説の写真集が『EL VENENO』だ。小柳が振り返る。

「私は10代、20代、30代、40代とそれぞれ写真集を出してきて、50代を目前に改めて挑戦したい気持ちがありました。47歳でも鍛えている自分のカラダを、私自身も見たかった。男性だけでなく、同性からもセクシーだけど嫌らしくないと言っていただけました」

 撮影期間は1週間、小柳が希望したスペイン・マドリードで撮り下ろした。タイトルは「毒」を意味するスペイン語から名付けた。

「私は常々『華』と『毒』の両方を兼ね備えたアーティストでいたいと思ってきました。人を喜ばせる『華』の部分だけじゃなく、『毒』をもって突き刺す、つまり、人を痺れさせるという両面を持っていたい。そんな思いを込めました」

 1970年にデビュー後、歌手として『わたしの城下町』『瀬戸の花嫁』などのヒット曲を飛ばした小柳には「華」のイメージばかりが定着していた。「このまま日本的な情緒を歌う歌手としてだけで終わりたくない」と思っていた時、舞い込んだのが映画『誘拐報道』の出演だった。これが転機となる。タッグを組んだ伊藤俊也・監督との2作目『白蛇抄』で、小柳は初の濡れ場シーンに挑戦。それまでの清純派歌手のイメージを一変させた。

「伊藤監督から出演を依頼されて原作小説を読んだ時から、エロティックなシーンは必須だと分かっていたし、覚悟していました。だから抵抗感はなかったし、とにかく中途半端だけは嫌だった。アーティストは“一色”だけでは絶対に飽きられてしまいます。この作品で私の違った一面を見てもらえました」

 現在は歌手、ダンサー、女優に加え、サッカー観戦やエッセイでも活躍する小柳だが、50周年の節目を迎えた今年はコロナ禍が重なった。7月には一時「引退」を宣言したが、サザンオールスターズ・桑田佳祐がコラムで〈最強の歌姫〉と絶賛した一文を読んで思い留まったという。

「桑田さんの言葉が本当に嬉しくて。ボイストレーニングに通い、さらに進化して歌を楽しみたいと思っています」

 桑田はコラムで、小柳を絶賛した理由として〈歌がうまい〉〈エロい〉〈踊りが上手い〉〈芝居が上手い〉〈脱げる〉の5つを挙げた(『週刊文春』7月23日号)。5つ目の〈脱げる〉を最後に体現したヌードは、見る者を痺れさせる「毒」に溢れている。

撮影■小澤忠恭

※週刊ポスト2020年11月27日・12月4日号

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