マイルCS グランアレグリアを推さない理由は見当たらない
NEWSポストセブン / 2020年11月21日 16時5分
世代、牡牝を超えての激戦となりそうな第37回マイルチャンピオンシップ。競馬ライターの東田和美氏が分析した。
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1番人気馬が10連敗中だが、その間単勝1000円以上というのは3回、馬連の万馬券は2回だけなので、無暗に穴を狙うこともない。平成後で見れば1番人気馬は10勝、5番人気馬までで26勝と上位人気馬が勝っている。気になるのは2、3番人気馬より4番人気馬の方が勝っている、ということぐらい。今回の人気上位馬は阪神外回り1600m、それもGIという舞台での実績がある。またマイルGⅠ2勝というスペシャリストもいる。人気上位馬での決着が濃厚だ。
マイル、スプリントのGⅠは3月末の高松宮記念、6月初めの安田記念、秋口のスプリンターズS、そして11月後半のマイルCSと、4レースが組まれている。2000年以降で見ると、マイルGⅠ2勝以上のダイワメジャーやウオッカ、モーリスやインディチャンプはスプリントへの出走はなく、むしろマイル以上の距離を意識。一方、トロットスターやビリーヴ、ローレルゲレイロやキンシャサノキセキなどのスプリントGⅠ2勝馬は、マイルGⅠを目指したものの返り討ちにあっている。スプリントとマイルの両方を勝ったのは、デュランダルとロードカナロア、そして現在連勝中のグランアレグリアだけだ。
このレースで牝馬が結果を出していないとして、グランアレグリアの評価を下げる予想コラムが何件かあった。確かに牝馬の連対は、2008年のブルーメンブラッド以後出ておらず、近年の牡牝混合GⅠとは異質のようだが、そもそも出走が少なかった。
2000年以降は多くて4頭で、だいたい2頭か3頭。ファインモーションやダンスインザムードなどのGⅠ馬は勝ち負けの競馬をしているし、1990年代にはパッシングショット、シンコウラブリイ、ノースフライトが勝っている。近年のウオッカ、ブエナビスタ、ジェンティルドンナ、そしてアーモンドアイといった女傑は、翌週の東京2400mを目標にしていたのだ。
スプリンターズSの時は距離短縮への疑念があったのか、「思い切って切る」などという予想も見られたが、今回グランアレグリアを推さない理由は見当たらない。本来ならば1本かぶりになってもいいぐらいだ。
単勝オッズ1倍台というのは2005年のデュランダル(8着)以降出ておらず、勝ち馬となると1998年のタイキシャトル(1.3倍)が最後。言うまでもなく、この馬もスプリントとマイル(しかも海外のマイルも)を勝ち、「最優秀短距離馬」に選ばれている。
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