菅野智之のメジャー挑戦 ぬるま湯の巨人育ちが大きなハンデ

NEWSポストセブン / 2020年11月27日 11時5分

菅野智之投手のメジャー挑戦には巨人ゆえのハードルも?

 日本シリーズが終わると、ストーブリーグに突入。中でも注目が集まるのが巨人のエース・菅野智之(31)の去就だ。巨人の4連敗で幕を閉じた日本シリーズは、菅野に大きな課題を投げかけた。

 ソフトバンクとの第1戦、パのナンバーワン投手・千賀滉大(27)との投げ合いが「完敗」に終わったからだ。スピードも球のキレも千賀が圧倒。ソフトバンク強力打線に簡単に攻略された。

「菅野は悔しさを滲ませていて、“もっと高いレベルで戦わなければ”との思いを強くしているようです」(巨人番記者)

 菅野は海外FA権を獲得する2021年オフの渡米が濃厚だが、今オフのポスティング移籍も噂されている。読売新聞のさる関係者からは、こんな話も飛び込んできた。

「今も巨人軍に大きな影響力を持つ渡邉(恒雄)元球団オーナーが、ヤンキースをFAとなった田中将大(32)の獲得をフロントに厳命したという話が出ている。年俸20億円超の田中をメジャー球団と争って獲得するのは至難の業。それでもこんな情報が出るのは、菅野退団に備えて球団が善後策を考えているからです」

 はたして菅野はアメリカで通用するのか。

「菅野は苦労する」──そう言うのはあるパ・リーグの球団関係者だ。

「巨人は、他球団から見ても相当優遇されている。過酷なメジャーでは、その“ぬるま湯”に浸かっていたことが大きなハンデとなり得る。その一つが“移動”の問題です」

 パは北海道、仙台、千葉、埼玉、大阪、福岡と各球団の本拠地が全国に点在するため長距離移動が日常だ。しかし巨人の場合、ホームの東京ドームと神宮球場、横浜スタジアムには自宅から通え、遠征もナゴヤドーム、甲子園(兵庫)、広島と新幹線で移動できる範囲だ。

 ロッテ、中日を経て巨人で2002年の日本一に貢献した野球解説者の前田幸長氏が言う。

「ロッテ、中日と比べて巨人時代は大幅に移動のストレスが減りました。パも“地獄の遠征”が多いがメジャーはそれ以上。菅野はメジャーで通用する球種をすべて持っているが、基本的に登板間隔は中6日だった。中4日登板で慣れない長距離移動が伴うメジャーのストレスは大きく、1年を通して結果を残せるか疑問です」

 2010年にメッツ入りした高橋尚成は先発、中継ぎ、クローザーと酷使された結果、メジャー生活では期待された成績が残せなかった。今季ブルージェイズに移籍した山口俊(33)も、2勝4敗、防御率8.06に終わっている。

 不動の4番・松井秀喜すら渡米直後は「ゴロキング」と揶揄された。

 それほど巨人からメジャーへ適応するハードルは高いのである。

※週刊ポスト2020年12月11日号

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