4人の映画監督が「憲法」について語り合った【ミニシアター押しかけトーク隊第8回】
NEWSポストセブン / 2021年1月11日 16時5分
コロナ禍で苦戦する全国の映画館を応援しようと、4人の映画人がオンライン・トークショーを行っている。『ミニシアター押しかけトーク隊「勝手にしゃべりやがれ」』と題したイベントでは、賛同した劇場で上映された作品について、荒井晴彦(脚本家、映画監督)、森達也(映画監督、作家)、白石和彌(映画監督)、井上淳一(脚本家、映画監督)の4氏がオンラインで縦横無尽に語る。その模様は、上映直後の映画館の観客が観覧できるほか、YouTubeでも公開されているが、ここではそれを活字化してお届けします。4作品めとなる今回は、井上淳一監督『誰がために憲法はある』。今回はその後編です。(文中一部敬称略)
「子供たちが死ぬとき一番多かった言葉はなんだったと思いますか」
森:PANTAさんに前に聞いたんだけど、彼の初期の作品は、ほとんどが放送禁止歌や発売禁止になっているわけでしょ。で、彼なりのテクニックがあって、レコ倫の事前審査に出すときに、いくらなんでもこれはだめだろうと自分でも思うような詞を提出する。そうするとレコ倫からは、予想どおりにこれは駄目ですと返事が来る。そこで最初に書きたかった詞に修正して、ここまで譲歩しましたみたいな振りをする。すると向こうも、まあそこまで譲歩してくれるなら、とOKの判断をする。PANTAさんならではの発想だよね。ところで白石さんのこの作品についての感想をまだ聞いてないけど。
白石:やっぱり井上さんて真面目なんですよね。松元ヒロさんの「憲法くん」もコメディスタートなんですけど、映画のほうは全体的に笑えるシーンはほぼない。井上さんは書く脚本も基本、そういう傾向があるんですけど、さっき、ぼく、冒頭の井上さんの作品をつくっていく経緯を聞いていて、いろいろこれ駄目なんだって右往左往している感じって滑稽じゃないですか。そういう部分がちょっとでも出れば面白かったんじゃないかと思うんですね。
それは森監督の映画を見ていても登場人物たちはすごい滑稽で可愛げがあって、いかにも人間らしくてというのが垣間見えるのが面白いところですよね。だからそういう部分が出るといいなと思いながらも、ぼくが井上さんのすごく好きな特性というのが実はあって、それはさっき森さんが言った『アジアの純真』とか『あいときぼうのまち』(2014、菅乃廣監督)も両方、井上脚本作品ですけど、すごい真面目なことをやっている。そして青春描写の描き方が非常にベタなんですけど、監督が違っても変わぬみずみずしさがあるんですよ。
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