元TBS山本文郎さんの妻が語る“夫と死別しても困らない”身辺整理術

NEWSポストセブン / 2021年1月8日 16時5分

息子の誕生日旅行でリラックスした様子の山本文郎さんと妻の由美子さん。撮影は息子が担当(写真/由美子さん提供)

 夫が先立つことを妻が察したとき、そこに覚悟がなければ充分な準備はできない──。

「私たちの結婚は、まさに『覚悟婚』でした」。そう振り返るのは、元TBSアナウンサーの山本文郎さん(2014年2月逝去、享年79)の妻・由美子さん(54才)だ。文郎さんが前妻に先立たれた後、由美子さんと再婚したのは2008年。31才離れた年の差婚は、世間を大いに賑わせた。

「籍を入れず、茶飲み友達のままでもよかったのですが、仮に山本が入院するようなことになったら、家族でないとさまざまな手続きができません。彼がアナウンサーとして生涯現役でいられるような体調管理やスケジュール管理をすることもあわせて、『家族として、私が最期までつき添います』という覚悟で入籍しました」(由美子さん・以下同)

 結婚当時、文郎さんはすでに73才。近い将来に必ずやって来る別れを見据えた新婚生活となった。夫と死別した妻が、遺産整理の手続きに苦労するケースはよくある。山本夫妻は文郎さんの生前から、手放せるものを吟味して、スリム化を図っていた。

「5つ以上あったクレジットカード、株やゴルフ場の会員権など、山本に確認しながらどんどん整理しました。この機に人脈も整理しておこうと思い、年間2000枚送っていた年賀状を約500枚にして、毎回3ケタあったお中元やお歳暮も可能な限り減らしました」

 特筆すべきは、残された妻をサポートする仕組みまで築いたことだ。

「山本は自分が亡くなった後を考慮し、仕事やプライベートの場で、大勢の知人に私を紹介してくれていました。おかげで入院時や亡くなった際の連絡や、葬儀の手配をスムーズにできました。山本と深いつきあいのある方々との交流は現在も続いていて、あらゆる面でサポートをしてもらっています」

 2014年2月、およそ6年間の結婚生活を経た後、文郎さんは肺胞出血で永遠の眠りについた。配偶者が亡くなると、悲しみに暮れる間もなく膨大な雑事に追われることも多いが、由美子さんは特に困ることなく乗り切れたと話す。

「結婚当初から、『ああしておけばよかった』という悔いが残らないよう、夫婦生活をどうきれいに締めくくるかが課題だったので、思い残すことはありません。身辺整理を行う過程で、お互いに何も包み隠さず、遠慮なく話し合えたことがよかったと思います」

 文郎さんの死から6年以上が過ぎた昨年、由美子さんは唯一、やり残していたことに手をつけ始めた。

「山本は生涯現役を誓っていたので、本やビデオなどを収めた資料室は生前に整理できませんでした。目を通さずに処分するわけにもいかず、なかなか手をつけられなかったのですが、ステイホームで時間にゆとりができたので片づけを始めました。子供に残しても困るでしょうからね」

 一つひとつ目を通しながら、ゆっくり片づけは進んでいる。

※女性セブン2021年1月21日号

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