クラシック前哨戦の見方、楽しみ方【さらば愛しき競馬vol.11】
NEWSポストセブン / 2021年2月12日 19時5分
現役最多のGI38勝(中央、地方、海外)を誇る角居勝彦調教師は、家業である天理教の仕事に就くため2021年2月で引退、角居厩舎は解散となる。調教師生活20年、厩務員として栗東トレセンに来てから34年、北海道のグランド牧場で初めて馬に触れてから40年。角居師は自身のホースマン人生の集大成として『さらば愛しき競馬』を上梓した。角居師によるカウントダウンコラム(全13回)、今回はクラシック前哨戦について解説する。
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角居厩舎のGⅠ馬キセキとワイドファラオが、私と入れ替わりで開業する辻野泰之厩舎に転厩することになりました。2006年から角居厩舎で働いてもらっており、一時はスポークスマンを務めてもらったので、競馬新聞などで名前はご存じかと思います。この2頭はもちろん、ウオッカやエピファネイアなども間近で見てきています。
今年は新規開業厩舎が多く競争も大変かもしれませんが、まだ39歳という若さです。従来の考え方に固執しないで、いいと思ったことはどんどん取り入れていってほしいですね。
さて今週は東京競馬場で土曜日にクイーンC、日曜日に共同通信杯という3歳重賞が組まれています。
とくにダービーやオークスを目標に馬をつくっていこうとする関西馬は、できるだけ早い時期に東京への輸送とコースを経験させておきたい心情になる。もちろん重賞勝ちのタイトルが欲しいとか、賞金を上乗せしておきたいということもありますが、それよりも輸送とコース経験を積ませることを大切にしているように思います。
東京競馬場はダービー、オークスだけでなく、古馬になってからも天皇賞(秋)やジャパンカップ、安田記念やヴィクトリアマイルといった魅力的なレースが多い。関西馬にとってはあまり走りなれていない左回りですが、早い時期に克服しておきたいのです。
クラシック第1弾は皐月賞ですが、牡馬の大目標はやはりダービー。成長過程で適性もはっきりしない時期の中山2000m。枠順の有利不利もあるし、2週連続開催の最終週で馬場は荒れています。5着以内に入ってダービーの優先出走権を得られればよしと考えている陣営もあるぐらいです。
共同通信杯を勝った馬は、ここ10年で皐月賞を3勝しています。そのうちイスラボニータはダービーでも2着。またスワーヴリチャードとダノンキングリーも2着でした。一方ダービーを勝ったディープブリランテとドゥラメンテはいずれも共同通信杯で2着でした。やはりコース経験が生きたのだと思います。
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