森永卓郎が予言「株価バブルは3~5月に崩壊する。危険な指標ときっかけは……」
NEWSポストセブン / 2021年2月27日 10時5分
日経平均株価が3万円を超え、失態続きの菅義偉・首相はそこにすがるように、「3万円は目標の目標のまた目標だった。感慨深い」(2月17日の国会答弁)と胸を張った。昨年のGDPはマイナス4.8%という大幅な落ち込み、個人消費も5.9%減という真っ暗闇の経済状況で、こんな奇妙な光景が繰り広げられている。『週刊ポスト』(2月26日発売号)では、この株高がどのような仕組みで演出され、誰が儲けているかを詳しく分析しているが、簡単に言えば日銀のカネと年金資金が湯水のごとくつぎ込まれ、それに乗じて儲けようとする海外ヘッジファンドが吊り上げているのが実態で、いつ暴落してもおかしくない「令和のバブル相場」だというわけだ。
バブルであろうとなかろうと、株を買う投資家がいる限りは株価は下がらない。では、いつ、どういうきっかけでバブルが崩壊するのかが国民の知りたいところだ。生涯をバブル研究に費やした経済学者、ジョン・ケネス・ガルブレイスは、「バブルがいつ弾けるのかを正確に予測することは誰にもできない。ただし、すべてのバブルは必ず崩壊する」と結論づけている。それほどにバブル崩壊を予測することは難しいのだが、何もヒントがないわけではない。経済アナリストの森永卓郎氏は、「この春にも崩壊する」と分析している。
* * *
人類はこれまでに100回近く大きなバブルを経験しています。17世紀のオランダで起きたのが最初とされますが、すべてのメカニズムは共通しています。誰かがある資産を買い、それが値上がりして利益を得ると、周囲の人たちが「アイツ、いいなあ」と真似するようになって価格がさらに上がる。それが世間に知られてくると、「乗らなきゃ損」という空気になって新たな投資家がどんどん増えてバブルが拡大していく。そして、やがて実体とかけ離れた資産価格が作られるのです。
今回の株バブルは、1980年代のバブルより危険だと思います。先日、アメリカの自動車メーカー「テスラ」がビットコインを15億ドル(約1600億円)購入したというニュースがありました。これが今回のバブルを象徴しています。そもそもテスラ社の時価総額は、トヨタ、GMなど世界の自動車大手6社の合計よりはるかに大きくなっているのですが、生産台数を見ればトヨタの19分の1程度しかない。なぜ同社の株がそんなに値上がりしているかというと、「これからは電気自動車の時代だ。電気自動車といえばテスラだ」という単純な発想で投機的に買われたからです。でも、電気自動車はトヨタなど他のメーカーも作っています。テスラが市場を独占することなどあり得ないのだから、すでに同社の株価が実体とかけ離れていると見るべきです。
-
-
- 1
- 2
-
この記事に関連するニュース
-
まだ間に合う!? 仮想通貨の今後や始め方を簡単に解説
マイナビニュース / 2021年4月9日 15時6分
-
焦点:コロナで溢れるマネー、「低成長バブル」で際立つ日本の二極化
ロイター / 2021年3月30日 14時37分
-
過去2~3年の米国債のわずかな買い手はFRBだけである
トウシル / 2021年3月25日 15時40分
-
現在の株価はバブルか否か?材料だけでなく「水準」で判断しよう
トウシル / 2021年3月23日 11時45分
-
1BTC=1000万円時代の到来はもうすぐ?ビットコインバブルの未来予測
日刊SPA! / 2021年3月17日 8時35分
ランキング
-
1焼き肉「韓国苑」大学生バイトが不衛生行為...動画に批判 運営会社が解雇し謝罪「顧問弁護士と相談」
J-CASTニュース / 2021年4月15日 13時35分
-
2さらばミャンマー、日本企業はどうする?
ITmedia ビジネスオンライン / 2021年4月15日 8時23分
-
3なぜ「住む」は不自由か?「回遊しながら住む」という選択肢を提案する東急の狙い
乗りものニュース / 2021年4月13日 17時2分
-
4選択的週休3日制の是非 あなたは給料が減っても「休み」を選びますか?
J-CAST会社ウォッチ / 2021年4月14日 16時15分
-
5ニトリが密かにファミレスを始めた納得の理由 「ニトリダイニング|みんなのグリル」の勝ち筋
東洋経済オンライン / 2021年4月14日 13時0分